華やかなイメージがあるキャバクラですが、実際に働いている女性たちは、顧客の満足と信頼を得るために、時に我慢と辛抱を強いられることもあると言います。職業や収入、ステータスなど来店する客のバックグラウンドは様々。一人一人に合った個別の接客を求められるキャバクラ嬢は、決して楽な仕事ではありません。今回はキャバクラ嬢を悩ませる、迷惑客のお金にまつわるエピソードを4選ご紹介します。

コロナによる営業自粛で思わぬ副業を誘う客

(写真=PIXTA)

緊急事態宣言が発令される前から、コロナの影響は目に見えたといわれるキャバクラ業界。営業をかけても「会社から会食や接待を一切禁止されている」と言われ、客足が遠のいていました。キャバクラ嬢たちの収入が激減している事実はメディアにも多数取り上げられ、Twitterで「コロナで稼げなくなったキャバクラ嬢に、パパ活をもちかけてみた」というツイートがバズりました。

そのあたりから、明らかにワンチャンを狙う客からのLINEがキャバクラ嬢たちに送られるようになったそうです。「元気してる?お店は大丈夫?」などライトな内容のものから、「パパになってお助けしましょうか?」「自宅に遊びに来れるなら、月40万でどう?」「1回5万でどう?」などストレートな内容のものまで……。

あるキャバクラ嬢は「キャバクラ嬢としてプライドがあるので、交渉には応じません。今はうまくお客さんを繋いでおいて、早くコロナが収束してくれるのを願うだけです。」と語っていました。

会計時になるとこつ然と姿を消す客

(写真=PIXTA)

忘年会のシーズンは2次会でキャバクラを利用する客が増えます。それと同時に困った客が増えるのもこの時期で、特に団体客の場合、どさくさに紛れて会計を逃れる、といったケースも多いそうです。

ある団体客の会計時、全員がお金を払ったと言うのに明らかに足りないとうことがありました。その場に居た客をよくよく数えてみると12人で来ていたはずなのに、会計時にはなぜか11人しかいません。どうやら、そのグループの一人が「電話してくる」と言って席を立った後、そのまま居なくなってしまったそうです。

一緒に来ていた客が店外をあちこち探し回ったそうですが、結局戻ってきませんでした。店の女の子たちの間では、「たった1万円の会計なのに……」と、今も語り継がれているそうです。

もううんざり……「お金持ってる」アピールする客

(写真=PIXTA)

キャバクラでは来店客の客質を「太客」「細客」という言葉で区別しています。太客はお店の売上に貢献してくれるような、一度の来店でたくさんお金を使ってくれるお客様のこと。太客が多いほど助かりますが、現実はそれほど甘くありません。

いつも1セット(50分~60分)ですぐに帰ったり、ドリンクもほとんど注文しなかったりと、お金をあまり使わない細客も少なくありません。でも、実はお金持ちアピールをしてくる客は、細客であることが多いそうです。

お店の女の子からブランドバッグやアクセサリーを買ってほしい、とおねだりされると「そんな安いもので良いなら買ってあげるよ」と快諾してくれますが、実際に買ってくれることはほとんどなく……。中には、平気で偽物のブランドバッグをプレゼントしてくる人もいるそうです。