6.猫の去勢手術にリスクはある?

全身麻酔をするため、その麻酔における過敏反応のリスクはゼロではありません。
中には死亡してしまうケースもありますが、その報告例はごく稀なもの。かつ手術前には必ず麻酔に対する検査も行われるため、過度な心配は必要ないでしょう。

7.猫の去勢手術の費用相場は?

【獣医師監修】猫は去勢手術をするべき?時期や費用・助成金について
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

5,000~40,000円と、動物病院や入院の有無などによって変わってきますので、かかりつけの動物病院に事前に確認しておくのが良いでしょう。
ペット保険は補償対象外です。

猫の去勢手術における助成金

自治体によっては猫の去勢手術に補助制度が設けられており、去勢手術のための助成金を受け取ることができます。条件や金額は自治体によって異なりますが、申請書や実際に発生した手術費用の領収書などを提出することによって、助成金が振り込まれるといったものになります。

助成金制度を利用する場合は、お住まいの自治体に問い合わせをしてみてください。

8.猫の去勢手術の流れ

1.手術前

手術日までは、愛猫の体調に変化がないかを観察しておきましょう。
全身麻酔時の嘔吐や誤嚥を防ぐため、手術の12時間前からは絶食をさせます。

2.手術当日

まずは、問診や触診、視診などでしっかりと手術前検査が行われ、手術可能と判断された場合のみ手術となります。全身麻酔をかけ剃毛や消毒を済ませたうえで、精巣付近の皮膚を1~1.5cmほど切開し精巣を摘出し、止血・縫合をして終了。所要時間はおよそ10分程度です。
体の状態に問題がなければ、その日のうちに帰宅できるケースもありますが、必要に応じて1泊程度入院することもあります。

3.退院後

退院後は、傷口をなめないようにエリザベスカラーを着けながら安静に過ごし、自宅では数日間抗生剤を服用します。
また、去勢手術を終えた猫は、精神的にも肉体的にも大きなストレスを抱えています。
自宅に戻ってからも元気がなかったり落ち着かないケースがありますので、状態が安定するまでは寄り添いながらケアしてあげましょう。
数日後に経過観察のための診察を行い、問題がなければ終了となります。

9.去勢手術後も発情している場合の対処法

去勢手術のタイミングが遅かった場合など、去勢手術後にも猫が発情してしまうことがあります。このようなときは、まずは手術を行った獣医師へ対応策を相談しましょう。相談する際は、いつ頃から、どのような様子で発情が見られるかなどを詳しく共有できると良いでしょう。

また、ストレスが原因で再発情してしまうこともあります。ストレスを抱える原因がないかも振り返りながら、思いつくものがあればそれを取り除く工夫もしてみてください。

10.まとめ

適正飼育のできない猫の繁殖を防ぐためには、去勢手術の必要性は高いものと言えるでしょう。しかし飼い主さんによっては、心配な点やデメリットもある可能性があります。

手術の適切なタイミングは、生後6ヶ月頃と生まれて間もなくのこと。飼い主さんのライフスタイルや飼育環境などを鑑みたうえで、早めに検討しておくことをおすすめします。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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