サブスクリプション型サービスは、いまや当たり前のものとなりつつあります。映画やドラマなどの動画コンテンツや音楽鑑賞、書籍や雑誌の読み放題などのサービスに加入している人も多いのではないでしょうか。しかしなにも考えずにあれもこれもと契約すると毎月の支払いがかなり高くなるケースも少なくありません。そこで本記事では、毎月の収入に応じたサブスクリプションの「適正コスト」について考えていきます。
動画配信サービスは1~2種類に絞る
実際に人気のサブスクリプション(以下、サブスク)の内容を比較検討していきましょう。まずは人気の動画配信サービス(VOD)です。
2020年5月に株式会社HANABISHIが日本全国の3,864名を対象に行ったアンケート調査によると26.9%にあたる1,039人が「有料の動画配信サービスを利用している」と回答しました。主なサービスの利用者は以下の通りです。
動画配信サービス | 利用者数(複数回答) |
---|---|
Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ) | 609人 |
Netflix(ネットフリックス) | 206人 |
U-NEXT(ユーネクスト) | 156人 |
Hulu(フールー) | 156人 |
dTV(ディーティービー) | 96人 |
DAZN(ダゾーン) | 71人 |
Amazon Prime Videoが突出して多い理由としては、宅配サービスの配送料無料などのメリットを享受したい層が多いことが考えられます。また月額料は以下の通りです。
動画配信サービス | 月額利用料金(税込) |
---|---|
Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ) | 500円 |
Netflix(ネットフリックス) | 880~1,980円 |
U-NEXT(ユーネクスト) | >2,189円 |
Hulu(フールー) | 1,026円 |
dTV(ディーティービー) | 550円 |
DAZN(ダゾーン) | 1,925円 |
月額料でも宅配をはじめとした特典付きのAmazon Prime Videoの割安感が光ります。Amazon Prime Videoの強みは、その拡張性にあると言えるでしょう。オリジナルコンテンツの数はNetflixに及ばず会員見放題の作品もU-NEXTと比較すると若干限られます。
その代わり作品ごとに都度課金(レンタルもしくは購入)することでさまざまな作品を見ることが可能です。追加の課金をいとわず膨大なアーカイブから作品を選びたい人にとって「拡張性の高さ」は大きなメリットと言えるでしょう。
Netflixは『ストレンジャー・シングス』や『愛の不時着』といった他社では見られないオリジナルコンテンツに圧倒的な強みを持っています。バリエーションもドラマや映画、ドキュメンタリー、コメディなど多種多様。「いま話題のこの作品が見たい」という人にとってはコストパフォーマンス度外視で加入を検討できるサービスです。
しかし倹約家の場合は「見たいときに加入して見ないときは退会する」といった使い方もできるかもしれません。Huluはリアルタイムの国内ドラマや邦画、U-NEXTは膨大なタイトル総数と雑誌読み放題サービスなどの特典、dTVはリーズナブルさなどそれぞれに異なる強みを持ちます。
DAZNだけは少し変わっていてサッカーをはじめ野球、テニス、モータースポーツなど国内外のスポーツをリアルタイムで見たい層にとってマストな内容です。
もちろん全サービスに加入しても限られた時間の中で膨大な作品すべてを見ることはできません。自分の趣味や余暇時間、収入などを冷静に判断し1~2種のサービスに絞って加入すると無駄が少なく賢い使い方になるのではないでしょうか。その場合、サブスク型の動画配信コンテンツにかかる月額は500~2,000円前後です。
音楽配信はSpotifyかApple Musicを好みでチョイス
動画配信と並んで最もメジャーな月額課金の対象となるのが音楽配信サービスではないでしょうか。この分野は、全世界的にSpotify(スポティファイ)とApple Music(アップルミュージック)の2強状態が続いており、その他のサービスは後れをとっているのが実情です。日本においてもその傾向は変わらず、月額料金や総曲数で判断するのであればどちらかのサービスを選ぶことになるでしょう。
価格はSpotify、Apple Musicともに月額980円(税込)です。またどちらも“学割”に対応しており学生の場合はともに月額480円(税込)で利用することができます。
総楽曲数はSpotifyの約5,000万曲に対してApple Musicが約6,000万曲です。多くのラインナップが重複していますが、いずれかのサービスでしか聞くことができない楽曲(ミュージシャン)もあるため、その点については事前のリサーチを推奨します。
音楽配信サービス | 総楽曲数 | 月額利用料金(税込) |
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Spotify (スポティファイ) |
約5,000万曲 | ・Standard:980円 ・Student:480円 |
Apple Music (アップルミュージック) |
約6,000万曲 | ・個人:980円 ・学生:480円 |
ほとんど差のない両サービスであるため、最終的にはUI(ユーザーインターフェース)や音質、プレイリスト機能などの細かい点において判断をすることになるでしょう。
WindowsやAndroidユーザーがSpotifyを選ぶことが多いようです。一方iPhoneやMacBookを日常使いするAppleユーザーはiTunesとの同期やiCloudでのデータ管理などを含めてApple Musicを選択することが多いと言えます。
もちろん例外もあり、決め手はほとんど各人の“好み”のレベルです。どちらを選択しても後悔することはないでしょうが、それぞれに3ヵ月の無料トライアル期間があるため、両方のサービスを実際に使って比較検討するのもよいのではないでしょうか。
このように音楽配信のサブスクに加入する場合の月額は980円(学生の場合は480円)というのが相場になります。