同じ世帯年収や家族構成でも、お金が貯まる夫婦と貯まらない夫婦がいます。その違いはいったい何でしょうか?3つのポイントをもとにお金が貯まる夫婦と貯まらない夫婦の違いをご紹介します。

夫婦が預貯金などの資産額を共有しているか

預貯金などの資産額を共有している夫婦はお金が貯まりやすいでしょう。

夫婦が互いの資産額を共有すると我が家の資産額を正しく把握できます。それによって上手に家計を管理できてお金も貯まりやすくなります。

一方、夫婦が資産額を共有してないと我が家の資産額を正確に把握できず、夫婦双方が無計画にお金を使いがちです。

特に多いのが、「夫(妻)がお金を貯めているだろう」との思い込みから、夫婦ともにお金を貯めていないケース。その場合は子どもの進学や住宅の購入にあたって、初めてお金がない現実に直面することになりかねません。

夫または妻だけが家計を握っていないか

夫または妻だけが家計を握っている夫婦もお金が貯まりにくいでしょう。夫婦の片方が家計を握る夫婦は、たいていどちらかに「家族に内緒の預貯金」があります。

銀行員時代、ご自身が家計を握っているお客様から「この預金は夫(妻)に内緒だから、銀行からお知らせなどを郵送しないで」との要望をよく受けたものです。また、夫や妻に最低限のお金だけ渡して残りは自分が自由に使う人の話もよく聞きます。

夫婦の片方が家計を握る家庭では、配偶者が家計の実態を把握していません。

そのため、家計を握る人がお金にルーズでも配偶者が気づかぬまま時が過ぎ、まとまったお金が必要になった時点で「お金がない!」という困った事態に陥りやすいのです。

また、家計を握らない方がやりくりに困り、カードローンなどに手を出した結果、多額の借金を抱えることもあります。それが原因で家計も家庭も崩壊する夫婦を筆者は過去に何組か見てきました。

その点、2人で家計を管理している夫婦は預貯金などの情報を共有しながら健全な家計運営ができます。

将来のマネープランを立てていない

将来に向けたマネープランを立てていない夫婦もお金が貯まりません。

たとえば、頭金ゼロで高額な住宅ローンを組む夫婦や、定年後も長く返済が続くプランで住宅ローンを組む夫婦は、将来のマネープランを立てていないケースが多いようです。そのような夫婦は「毎月の返済がキツくて貯蓄できない」「返済のために老後資金を取り崩す」などの憂き目に遭いやすくなります。

一方、しっかりマネープランを立てている夫婦は、その多くが事前に購入金額の10~20%の頭金を用意し、無理のない返済プランで定年までに完済しようと考えます。

どちらがお金が貯まりやすいかはもうおわかりですよね。

夫婦のコミュニケーションなしに「我が家のお金」は貯まらない

お金が貯まらない夫婦に圧倒的に足りないのは夫婦間のコミュニケーションです。だからこそ、お金についての情報交換や夫婦間の協力ができず、お金が貯まりにくいのです。お金が貯まらない夫婦はそこから見直し、夫婦で協力して家計の問題に取り組むことをおすすめします。

文・
元銀行員ライター。預金・為替業務に長く携わった経験をもとに、節約などの記事を多数執筆。現在はジャンルを広げて教育系の資格を生かした記事まで幅広く執筆。

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