3.油通しする
苦味成分といえば、コーヒーの「カフェイン」やゴーヤの「イソフムロン」が有名ですが、ピーマンの苦味成分について、これまで分かっていませんでした。
ところが、2012年に、タキイ種苗とお茶の水女子大学の共同研究発表により、ピーマンの苦味成分は、「クエルシトリン」(+香り成分)であることが分かりました。
この「クエルシトリン」はドクダミなどに含まれているポリフェノールの1種です。
この「クエルシトリン」(+香り成分)は、油に溶ける性質があるため、「油通し」をすることにより苦味が低減します!
「油通し」とは、炒める前に一度油にくぐらせることです。手間のかかる作業なのですが、、中国でも家庭や庶民的な食堂では見られない、中~上級の中華料理店の技術らしいです。
4.「赤ピーマン」を買う
ピーマンと赤ピーマンの違いは何でしょうか?
実は、普通の緑色のピーマンは「未成熟」のもので、赤ピーマンが「成熟」したものなのです。
赤ピーマンは、普通のピーマンと比べて
・甘い(糖度が高い)
・栄養がある
というメリットがあるのですが、
・長期間保存できない(腐りやすい)
・食感が良くない(シャキシャキ感がない)
・高価
というデメリットもあります。
(人によっては、苦くない、ということもデメリット)
5.「パプリカ」を買う
さて、ピーマンとパプリカは何が違うのでしょうか?
実は、ピーマンも、パプリカも、基本的には同じ「唐辛子の一種」なのですが、品種が違うだけ、なのです。
(イチゴで例えると、「あまおう」と「とちおとめ」の違いみたいなもの)
見た目の違いとしては、「ピーマン」は「シシ型」で、「パプリカ」は「ベル型」と言われています。パプリカのほうが肉厚で、やや大きいです。
ちなみに、パプリカも未成熟のものは緑色です。ピーマン⇒緑色、パプリカ⇒カラフル、というわけではありません。
パプリカも、赤ピーマン同様、ピーマン(緑)と比較し
・甘い
・栄養がある
のですが、高価です。
6.「こどもピーマン」を買う
ピーマンが嫌いな子供でも食べられるよう、独特の苦味と香りを抑えたピーマン。2010年にタキイ種苗から発表されました。
「こどもピーマン」は愛称で、正確な品種名は「ピー太郎」です。シシトウのような、細長い形をしています。
7.「フルーツピーマン」を買う
糖度が8度くらいある甘味の強いピーマン。
これは、昔、「ほこたて」という番組で取り上げられていましたね。
「フルーツパプリカ」ともいわれ、赤、黄、オレンジなどカラフルなものもあります。苦味がなくジューシー。品種には「アナスタシア」「スウィーピー」「セニョリータ」などがあります。
さてさて、今回お話した方法について、7つのうち4つが「普通のピーマンより高価なものを買う」ということになって、「金で解決すればいい」みたいな流れになってしまいましたが、そういうことを言いたかったわけではなく、「生産者の方が、工夫を重ね、より多くの人に食べてもらえるような品種のピーマンを開発している」ということをお伝えしたかったのです。
「嗜好性」は、一度定着すると、変えることは難しいです。
最初に甘めのピーマンを食べることにより「ピーマンはおいしい」と思うことが出来れば、その後、苦いピーマンもおいしく食べられるようになるはずです。
「ピーマン嫌いだからいらない」と諦めるのではなく、いろんな品種のピーマンを、いろんな調理法で試してみましょう!(と、自分に言い聞かせるようにします)
———————————————————————————–
本日のまとめ
・ピーマンは、縦に切りましょう。
・ピーマンは「シシ型」、パプリカは「ベル型」。どっちも唐辛子の一種。
・「嗜好性」はお金で解決できるかもしれません
————————————————————————————
提供・味覚ステーション
【こちらの記事も読まれています】
>オススメ!合格祈願お菓子ランキング!~受験生にプレゼントしちゃダメな食べ物は?~
>「あまおう」「紅ほっぺ」「あきひめ」どれが1番おいしい?~イチゴのおいしさと酸味感度の関係~
>電子レンジの原理と「マイクロ波」「赤外線」の違い~なぜパンはオーブンでご飯はレンジ?~
>砂糖と上白糖とグラニュー糖の違いは?~砂糖の種類と特徴~
>ポテトチップス食べ比べ!味の違いは?美味しいのは?~「カルビー」「セブンプレミアム」「チップスター」~