転職したいと思いつつ、「こんな理由で辞めていいのか」「ほかの人はどうするだろう」と気になっていませんか。ここでは、一般に転職を考えるきっかけにはどのようなものがあるか、また転職したいと思ったときは何をすべきかなどについて詳しく解説します。
転職を考えたきっかけ
転職を考えるきっかけは、人によってさまざまです。
ここでは、リクルート・doda・エンジャパンが転職経験者を対象に調査した結果をもとに、代表的なきっかけを紹介します。
出典:リクルート|「第31回転職世論調査」
出典:Doda|転職理由2020年度<総合>
出典:エン・ジャパン|『エン転職』1万人アンケート(2020年8月) 「転職のきっかけ」実態調査
人間関係がよくない
仕事そのものに不満はなくても、人間関係に問題があって転職を考えるケースはよく見られます。
たとえば、以下のようなきっかけです。
- 上司や同僚と合わなかった
- 会社の雰囲気や社風が自分に合わなかった
- 人間関係がうまくいかない
「周りになじめない」、「人間関係が悪い」といった理由のほか、社風や職場の雰囲気がどうしても合わず、転職を考えるケースも見受けられます。
現在の仕事に満足していない
仕事関係におけるきっかけでは、以下のようなものがあります。
- 専門知識や技術を習得したい、キャリアアップしたい
- やりがいや達成感、成長感がない
- ほかにやりたい仕事がある
- 企業や業界の将来性や成長性に不安がある
「現状よりもスキルアップしたい」、「キャリアアップしたい」などの前向きな理由で転職する人もいます。
現状の職ではスキルが身に付かず、これ以上成長できないという不満があるケースも含まれるでしょう。
勤めているうちに、本当にやりたい仕事が見つかって転職を考える人もいます。
このほか、仕事内容に不満はなくても、企業や業界の先行きに不安を感じ、キャリアチェンジを考えるケースも見受けられます。
待遇に不満を感じている
待遇面では、以下のようなようなものが見られました。
- 給与が低い
- 残業が多い
- 休日が少ない
- 評価に不満がある
給与が少なく生活していくのもやっとだったり、残業や休日出勤が多く身体的にも精神的にもつらかったりすると、そこでずっと働こうとは思えません。
また、成果を上げても正当に評価されなければ、働く意欲を損なうものです。
このような待遇面での不満が転職を考えるきっかけになることもよくあります。
環境の変化
自分では働き続けるつもりはあったものの、環境の変化でやむを得ずというパターンもあります。
たとえば、以下のようなケースです。
- 倒産
- リストラに遭った
- 契約期間の満了した
- 結婚・出産・介護など家庭の状況が変化した
女性に多い転職のきっかけ
働く女性に多く見られる転職のきっかけを見ていきましょう。
以下は、日経ウーマンオンラインが実施した調査の結果です。
- 人間関係がつらい 51人
- 上司と合わない、セクハラ・パワハラを受けた 37人
- キャリアアップ・成長・挑戦したい 37人
- 休めない、仕事量が多すぎる 28人
- 仕事にやりがいを感じない、マンネリ 27人
出典:WOMAN SMARTキャリア|働く女性の77%「転職考えたことがある」理由は?
女性が転職を考えるきっかけとしては、特に人間関係のつらさがあげられます。
一方で、「キャリアアップしたい」との前向きな理由を挙げる人も多いです。
これは、経験を積んで自信が生まれたことでより大きなフィールドで活躍したいと考えるケースや、現職ではルーティンワークが多くスキルが身につく環境で働きたいと考えるケースなどが考えられるでしょう。
このほかに多かったきっかけは、休めないなどの待遇面への不満や、やりがいが感じられないといった仕事への不満でした。
20代・30代に多い転職のきっかけ
ここでは、20代、30代に多い転職を考えたきっかけについて見ていきましょう。
株式会社ビズヒッツの調査によると、以下のような結果が出ています。
【20代で多い転職のきっかけ】
- 待遇・労働環境への不満 175人
- 人間関係 97人
- 仕事が合わない・望んだ仕事ではない 96人
【30代で多い転職のきっかけ】
- 待遇・職場環境への不満 52人
- スキルアップ/新しい仕事への挑戦 40人
- ライフスタイルの変化 32人
出典:PR TIMES|20代「初めての転職理由」&「転職活動で失敗したこと」ランキング!男女554人アンケート調査/ビズヒッツ株式会社
出典:PR TIMES|30代の転職理由と転職で失敗したことランキング!男女203人にアンケート調査/ビズヒッツ株式会社
20代、30代とも、「待遇や労働環境への不満」がトップに来ています。
残業が多く休みが取れない、給料が安いなどの声が目立ちました。
ただし、2位で20代が人間関係の悪さ、3位で仕事が合わない点を挙げているのに対し、30代ではスキルアップや新しい仕事への挑戦など前向きな理由が上がっていました。
20代では、環境や待遇、与えられた仕事に不満を覚え、もっと自分に合う職場で働きたいとの気持ちが転職のきっかけになることが多いようです。
一方、30代では、経験を積んで培ったキャリアを伸ばしたいと考え転職に踏みきる人が増えることがうかがえます。
また、3位に来たのは結婚や出産など、環境の変化が転職のきっかけとなるケースです。
女性は20代後半~30代ごろに、大きなライフイベントを迎える人が多いという理由が考えられます。