時間帯によって、さまざまな表情を見せる風景。iPhoneで風景写真を撮ろうとすると、目で見ている風景のように美しく撮れず、もどかしく感じた経験はありませんか?せっかくの美しい風景はしっかりとポイントを押さえ、素敵な風景写真として残しましょう

この記事では、iPhoneで素敵な風景写真を撮るコツを紹介します。昼の風景と夜景に分けて解説するので、「iPhoneで上手く風景写真が撮れない…」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

[講師]ライター ワタナベサツキ

風景写真の撮り方|iPhoneで昼の風景写真を撮るコツ

風景写真の撮り方|iPhoneで昼の風景写真を撮るコツ

まずは、iPhoneで昼の風景写真を撮るコツを紹介します。

HDR機能をONにする

HDR機能とは「High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」の略で、明暗の差が大きい被写体を美しく撮影できる機能のことです。この機能を使うと、1回シャッターを押すだけで、複数の写真がさまざまな露出で連続撮影されます。連続撮影された明るさの異なる写真を自動で合成するため、明暗の差が大きい場所でもを美しい写真を撮ることが可能。風景写真の場合、逆光や暗所の撮影でもきれいな写真を残すことができます

HDR機能は、iPhoneにも標準搭載されている機能。風景写真を撮るときは、以下のようなシチュエーションで使うと良いでしょう。

  • 光が反射している場所
  • 強い日差しが差している場所


HDR機能をONにする方法は、iPhoneの種類によって異なります。

〈iPhone7以前の場合〉
1.カメラAppの上部にある「HDR」をタップ
2.「オン」をタップ

〈iPhone8・iPhone X以降の場合〉
1.設定Appを起動
2.「カメラ」を選択
3.「自動HDR」もしくは「スマートHDR」をONにする

HDR機能をONにして、昼でも白飛びしない風景写真を撮影しましょう。

太陽の光を取り入れる

太陽の光を取り入れる

朝から昼にかけて風景写真を撮影するときは、その時間ならではの「太陽の光」を上手に取り入れましょう。太陽の光には、人工的なライトには演出できない、柔らかく自然に被写体を照らす力があります。先ほど紹介した、「HDR機能」をONにしていれば、日差しが強い時間帯でもちょうどよい光に自動で調節可能です。

太陽の光を取り入れるときは、太陽自体を画角に入れずに、太陽の光のみを画角に入れるときれいに撮れます。太陽自体を画角に入れてしまうと、太陽が白く浮き出てしまったり、太陽が明るすぎて周りの風景が見えなくなってしまったりすることも。写真の画角には太陽を入れずに、光だけを取り入れるようにしましょう

また、明るい時間帯だからこそ「影」が気になることもあると思います。風景写真にとって影は風情となるため、そこまで気にしなくても大丈夫。影を取り入れた、素敵な写真を撮影してみましょう。

ポートレートモードでおしゃれに

ポートレートモードでおしゃれに

ポートレートモードとは、被写体の後ろにある背景をぼやけさせた写真を撮る機能のこと。人物写真によく使われますが、風景写真にも使える機能です。iPhoneでは、以下の機種に搭載されています。

iPhone13・iPhone13 mini・iPhone13 Pro・iPhone12・iPhone12 mini・iPhone12 Pro・iPhone12 ProMax・iPhone SE (第 2 世代)・iPhone11・iPhone11 Pro・iPhone11 ProMax・iPhone XR・iPhone XS・iPhone XSMax・iPhone X・iPhone8 Plus・iPhone7 Plus

ポートレートモードで撮影するときにピントを合わせる被写体がないと、「被写体を2.5メートル以内に配置してください。」と表示されてしまいます。このような表示が出てしまったら、地面すれすれから撮影し、地面を被写体にすると解決できるのでおすすめです。また、花畑の写真の場合は、近くの花にピントを合わせて奥をぼかすことで、奥行きのあるおしゃれな写真になります。

ポートレートモードは、カメラAppを起動させ、横にスワイプするだけで簡単に設定完了。すぐに使える機能なので、風景写真にも活用してみましょう

ポートレートモードの活用方法は、こちらの記事も参考にしてみてください。

【スマホ撮影テクニック Vol.1】スマホでキレイに撮りたい!を叶える「ポートレートモード」の活用方法
最近ますます機能アップしてきたスマホカメラ。レンズも広角・超広角レンズなど2眼、3眼と増え、モード選択や解像度まで選択できる機能付きのものもあり、その機能は一眼レフカメラ顔負け! 今回は、スマホのカメラ機能の一つ「ポートレートモード」を活用して、スマホのカメラでよりキレイな写真が撮れるテクニックをご紹介します

撮った写真を編集する

iPhoneには、写真を編集できる機能が標準搭載されています。編集機能の種類は大きく分けて、「手動で編集」「フィルタ加工」「角度調整」の3つ。特に「手動で編集」する機能は、SNSで話題になるほどきれいに編集できます。アプリを使わずに編集できるので、簡単にサクッと編集可能です。

最近は写真加工アプリが増え、アプリで加工する人が増えています。その流れの中でも、アプリを使わない編集方法で、TikTokを中心に話題になった方法を2つ紹介します。編集するときは、編集したい写真の右上にある「編集」をタップするだけ。ぜひ試してみてください。

〈色を鮮やかにしたいとき〉
1.露出:+100
2.ブリリアンス:+100
3.ハイライト:-100
4.コントラスト:-10
5.明るさ:+100
6.ブラックポイント:-20
7.彩度:+40
8.最後に「露出」に戻り、スクロールバーを「0」に戻す

〈陰影をはっきりさせたいとき〉
1.露出:+100
2.ブリリアンス:+100
3.ハイライト:-35
4.シャドウ:-28
5.コントラスト:-30
6.明るさ:-15
7.ブラックポイント:+10
8.彩度:+10
9.自然な彩度:+8
10.暖かみ:+10
11.色合い:+39
12.シャープネス:+14
13.ビネット:+23
14.最後に「露出」と「ブリリアンス」に戻り、両方のスクロールバーを0に戻す