皆さんは、北欧の民族衣装をご覧になったことがあるでしょうか。北欧には、サーミ人、フィンランド人、スウェーデン人など、様々な民族が存在します。今回は、華やかで、まるでおとぎ話に出てくるような美しい北欧の民族衣装を、厳選してご紹介します。
北欧の民族衣装|スウェーデンの民族衣装は?
スウェーデンの国旗の色を使った女性の民族衣装
実は、スウェーデンには800種類以上もの民族衣装があるのですが、こちらは国の公式民族衣装です。その証拠に、スウェーデンの国旗の色である青と黄色を取り入れています。ドレスに刺繍されている白い花も可愛らしいですが、スウェーデンの国花であるスズランではないのが気になります。
男性も本来であれば黄色いズボンに青いベストが伝統ですが、今でもお祭りのときはこのドレスを着る女性とは対照的に、スーツを着ることが多いようです。
北欧の青が映えるスウェーデンの軍服
北欧の青が映えるスウェーデンの軍服もスウェーデンの民族衣装です。上の写真の男性は、スウェーデン王室の衛兵です。スウェーデンの首都にあるストックホルム宮殿で行われる衛兵の交代式は、観光客にとても人気だそうです。北欧を旅する際は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
北欧の民族衣装|フィンランドの民族衣装は?
フィンランドの民族衣装「カンサリスプク」
フィンランドの民族衣装である「カンサリスプク」は、地域によってデザインが異なります。シンプルな下着と白く長い靴下、白いブラウスだけは一緒ですが、その他は織り柄や刺しゅう、色によって個性豊かで華やかな衣装となっているようです。
三角の髪飾りが印象的なこちらの衣装も素敵です。フィンランドの民族衣装では、チェック柄よりもストライプ柄のほうが多く用いられるようです。同じストライプ柄でも、使われる色によって、個性溢れる柄に見えますね。
雪国だけど寒さには負けない!男性は半ズボンに白タイツが王道
男性はストライプを基調としたベストに、黒いズボンの民族衣装が多いようです。余談ですが、西洋の中世の男性って、タイツを履いている姿が印象的ですよね。一説によると、男性は足のライン、特にふくらはぎが美しいのが良しとされたため、それを強調するようなスタイルになったそうです。
北欧の民族衣装|ノルウェーの民族衣装は?
ノルウェーの民族衣装「ブーナッド」
ノルウェーの民族衣装は「ブーナッド」と呼ばれるものです。主に冠婚葬祭や、特別な記念日に着用される衣装だそうです。民族や地域で色や刺繍の模様が異なるのが特徴で、ブーナッドを見るだけで国内のどの地方の出身かが分かるようです。まるで、スコットランドのキルトのようですね。
ノルウェー南部では黒がメイン、西部では赤や白がメイン、北部では青や緑が民族衣装にメインで使われる色となっているようです。ちなみに、女性用のブーナッド一着で20~30万するそうですが、子供が大きくなると親が贈るのが伝統なのだとか。
男性用のお値段なんと100万越え!
こちらの男性用の民族衣装、見た限りではそんな高価とは思えないのですが…。中には200万近くするものもあるようです。日本で例えるならば、伝統的な意匠を凝らした職人手作りの着物といったところでしょうか。
実は、あのディズニーの大ヒット映画「アナと雪の女王」はノルウェーを舞台にしており、登場人物たちの衣装も北欧の民族衣装がもとになっています。制作班は、ノルウェーの特有の「ローズマリング(花柄をモチーフにした細かい模様)」と呼ばれる柄を取り入れ、映画の世界観やキャラクターに一体感をもたせたといいます。