近年は医療の発達により、生きづらさを抱える人に実は障がいがあったと分かることも少なくありません。

その結果、これまで見落とされてきた多くの人が医療や福祉に繋がり、サポートを受けながら社会で活躍するケースが増えています。

また、当事者でなくてもSNSやWebメディアなどの影響で、障がいは人々の間で身近なものになりつつあり、ここ数年で急速に障がいを持った人たちへの理解が深まってきています。

今回は障がいを持った人が仕事を始めるにあたって活用できるサービスをピックアップしました。

障がい者の「雇用」と「仕事探し」

日本では「障害者の雇用の促進等に関する法律」が制定されており、障害者雇用率制度として企業は障害がある人を一定数雇用する努力義務があります。

雇用率は段階的に引き上げられ、2021年3月からはその割合が民間企業で2.3%となりました。100人の従業員がいる企業であれば、2人以上は障がい者を雇用しなければならない、という計算です。

今後も雇用率は引き上げられる見通しで、多くの企業はここ数年、今まで以上に障がい者雇用に真剣に向き合っています。

その一方で、これまでの経験から自己肯定感が低かったり、一歩を踏み出すのに勇気が出ない、人とのコミュニケーションに自信がないという障がい者の人たちが多くいるのも事実です。

しかし、現在は多くの企業が障がい者雇用に注目しています。更に障がい者向けの就職・転職サービスもたくさん存在しており、就職に向けて色々な形でのアプローチが可能になっています。

2022年の転職市場は、多様な人材が活躍できる環境が整いつつあるのです。

障がいを持つ方が仕事を探す時にぜひ知ってほしいサービスを、以下で早速ご紹介していきます。有効活用して、希望の環境で働くチャンスをつかみましょう!

【2022年】注目の障がい者就職サービス5選!

その1:LITALICO仕事ナビ

全国に拠点がある株式会社LITALICOが運営する障がい者向け総合サイトです。

2022年9月現在で掲載求人数は3,600件以上と、その掲載数は国内最大級。

求人掲載のみならず、全国の就労移行支援事業所を検索できたり、キャリアアドバイザーに相談できたりと、自分の状態や特性に合わせて多様な使い方が可能です。

全体的に明るい雰囲気で目的のコンテンツを探しやすいLITALICO仕事ナビは、2022年も要注目のサイトです。

その2:dodaチャレンジ

人材大手パーソルホールディングスの関連会社、パーソルチャレンジ株式会社が展開する障がい者向けの就職・転職エージェント。

フォームから登録することで、障がいの特性に合わせて、専門アドバイザーがしっかりとサポートしてくれるのが魅力です。

精神、身体、発達、知的の障がいを持つ人の他にも、LGBTQなど性的マイノリティの方の相談も可能と、障がいという枠を超えて一定の配慮が必要な方に広く対応しています。

カウンセリング拠点は現在東京・大阪・名古屋の3箇所のみですが、Web面談や電話での対応も可能というのが嬉しいポイントです。

【2022年版】障がい者の「働く」を叶える!おすすめサービス5選
(画像=『転職の地図』より引用)

その3:クローバーナビ

株式会社ジェイ・ブロードが展開するクローバーナビは、グリーンが基調のやさしい雰囲気の障がい者向け求人サイト。求人だけでなく企業のセミナー申し込みフォームもあり、応募のみならず「まずは話を聞いてみたい」という人の情報収集にも利用可能なサイトです。

また、独自の就職合同説明会「クローバー就職フォーラム」を全国で開催し、その情報も掲載しています。他にも申し込みで無料購読ができる就活情報誌「クローバー」の発行など、オンラインとリアルを織り交ぜたサポートに注目が集まっています。

その4:BABナビ

障がい者手帳を所持していても、服薬やトレーニングで症状が安定している人もたくさんいます。

BABナビは障がいの度合いが比較的軽度な人のニーズを満たしてくれる障がい者向け求人サイト。TOPページにも「障害の理解と配慮があれば周囲と同様に働ける人を応援する求人サイト」との記載があります。

キャッチコピーの通り障がいの度合いが軽度な方向けの案件が多く、その分少し複雑な業務を扱ったポジションもあります。

いわゆる「軽作業」では少し物足りない、よりやりがいのある仕事にチャレンジしてみたい方にピッタリの求人サイトです。株式会社D&Iが運営しています。

その5:クオキャリア

株式会社クオライフドットコムが展開するクオキャリアは、登録することでキャリアアドバイザーがサポートをしてくれる、障がい者向けの転職エージェント。

強みはなんと言っても55%と高い書類通過率と質の高い求人の数々です。

また、アドバイザーがストーマ・ペースメーカーユーザーなどの内部障がいに関する知識を有しているのも他にはない特徴。

センシティブな話題でも安心して話せる、頼れるアドバイザーの存在は心強いですよね。