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Another Action Starter
日々の暮らしの中で、ちょっとしたチャレンジをすること。それが、Woman typeが提案する「Another Action」。今をときめく女性たちへのインタビューから、挑戦の種を見つけよう!

NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』で主人公・坂東すみれ役を演じて以降、多くの話題作に出演している芳根京子さん。

芳根さんの活躍は、俳優業だけにとどまらない。

アニメ映画『ボス・ベイビー』(2017)の続編『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』(2021)には、前作から引き続き日本語吹き替え版キャストとして出演。しかも、前作とは異なる役柄で、という異例の抜擢だ。

「役の心に寄り添う」姿勢が、声の仕事にも生かされた

映画『ボス・ベイビー』の25年後を描く今作。かつて芳根さんが演じていたボス・ベイビーの兄であり相棒のティムは成人し、声優の宮野真守さんが吹き替えを務めている。

俳優・芳根京子を育てた“来るもの拒まず”の仕事スタンス「なんで私? と思う役も、全部やってみる」
(画像=『Woman type』より引用)

今作で芳根さんは、ティムの長女である7歳の女の子・タビサ役に抜擢。大ヒットアニメーションの続編、さらには前作と異なる役柄へのチャレンジだけあって、プレッシャーも相当なものだったはず。

しかし、芳根さんは「うれしさの方が大きい」と笑顔を見せる。

著者名

芳根さん

前作の公開当時から、ボス・ベイビーの声を担当したムロツヨシさんと『もし続編ができたとして、俺たちキャスティングされなかったらどうする?』って冗談半分で言ってたんです。

でも、実際に続編の制作が決まって、しかもそれがティムが大人になった時代の話だと知り、本当に私の出番はないかも、と思いました。

なので、まさか別の役で呼んでいただけるなんて! 『また出られる』という喜びでいっぱいです。

俳優・芳根京子を育てた“来るもの拒まず”の仕事スタンス「なんで私? と思う役も、全部やってみる」
(画像=『Woman type』より引用)

『ボス・ベイビー』シリーズでは声の演技だけでなく、歌も披露している。これまでにも役を演じながら歌うことはあったが、ほとんどが自身の年齢に近い役柄だ。そのため、7歳の女の子を演じながら歌うことに少し戸惑いもあったと明かす。

著者名

芳根さん

タビサは“7歳だけどちょっと大人っぽい女の子”。子どもらしさと大人っぽさのバランスを取るのが難しくて……。

そんな芳根さんを救ったのは、監督の「上手く歌おうと思わないでいい」というアドバイスだった。

著者名

芳根さん

その言葉で、肩の力がスッと抜けました。

実はタビサは歌が得意ではないんです。それでも、自分なりに精一杯歌う子。

だから、上手く歌うことよりも、そんなタビサの心にしっかり寄り添って、感じたままに歌うことが大切だと思うようになりました。

著者名

芳根さん

この考え方は、普段役を演じるときと同じ。これまでも俳優として『役の心に寄り添うお芝居』を意識してきたから、それを生かしていきたいなって。

人見知りの殻を破った、2クールドラマへの出演

芳根さんは2018年公開の映画『累 -かさね-』『散り椿』での演技が評価され、第42回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。

以降、映画『Arc アーク』(2021年)では不老不死の女、ドラマ『バイプレイヤーズ』(テレビ東京系)ではまさかの本人役と、さまざまな役柄に挑んできた。

俳優・芳根京子を育てた“来るもの拒まず”の仕事スタンス「なんで私? と思う役も、全部やってみる」
(画像=『Woman type』より引用)

そんな彼女が最近のAnother Actionとして挙げるのは、意外にも「人見知りの克服」だ。

著者名

芳根さん

今、『真犯人フラグ』というドラマの撮影をしているんですけど、2クール放送のドラマに出演するのは初めてで。

通常のドラマ撮影は2~3カ月で終わるのに比べて、今回は撮影期間も約半年と長いので、心地よく働くためにも共演者の皆さんと一緒にいい現場をつくっていかないと、という気持ちになりました。

著者名

芳根さん

それで、スタッフ・キャストの皆さんと仲良くなれるように、現場に入った初日から、自分でたくさん話し掛けに行くようにして。

ドキドキしながら声を掛けに行って、今まで自分がコミュニケーションを人任せにしてきたことを痛感しましたね(笑)

この意識の変化には、芳根さんが「若手俳優」の枠から抜けてきたことも大きく影響している。

これまでは自身が最年少の現場が多かったが、最近では年下の共演者も増えてきた。だからこそ、「自分自身で、次の突破口を開いていきたい」と力強く語る。

俳優・芳根京子を育てた“来るもの拒まず”の仕事スタンス「なんで私? と思う役も、全部やってみる」
(画像=『Woman type』より引用)
著者名

芳根さん

私自身、まだまだ俳優としては未熟だけど、現場で年下の方が慕ってくれたり頼ってくれたりする機会も増えてきて、すごくうれしいんです。だからこそ、相手の立場に立ってどう接したら安心してもらえるかを考えるようになりました。

せっかく縁があって一つの現場に集まったメンバーだから、気持ち良くお仕事がしたい。それは周りの人たちのためでもあるし、結果的に自分がいい仕事をするための環境づくりにもなると思っています。