社内の一斉調査で不正受給がバレた？
「もともと業績が伸び悩んでいてボーナスは少なかったし、以前から転職を考えていたんです。それに通勤手当ではないですが、営業部の複数の社員が私的な飲み食いを接待交際費として処理していたことが発覚するなど社内の雰囲気もよくなかった。だから、未練とかは全然なかったです」
退職を機に職場の方とは疎遠となり、S子さんがどうなったかはわからないとのこと。しかしながら社内では全社員を対象とした経費・通勤手当の一斉調査を行うことが決まっていたため、「バレた可能性は高い」と話します。
「私は何の問題もなかったですけど、退社する前にほかの社員たちより一足早く細かく調べられたので。その時に、全員を調査予定だと聞きました。
S子さんは何年も不正をやっていたので警察に突き出されなくてもウン十万円単位の返済は求められたはず。それに懲戒解雇が認められるケースですし、クビを免（まぬが）れても追われるように辞めているかもしれませんね」
警視庁の『令和2年の刑法犯に関する統計資料』によると、同年の横領件数は1220件。会社にとっても不名誉ゆえに発覚しても警察沙汰にする会社も多く、バレていないケースもあるでしょう。
いずれにしても金額の大小に関係なく紛（まぎ）れもない犯罪行為。そのことをしっかりと自覚してほしいものです。
＜文／トシタカマサ＞
トシタカマサ
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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