営業の仕事はただ単にモノやサービスを売るだけではなく、それ以外にさまざまな業務をこなす必要があります。また、種類によっても特徴が異なります。ここでは、営業の具体的仕事内容について詳しく紹介します。
営業の仕事の具体的な内容
営業の仕事の基本は「モノやサービスを売り、会社に対して利益を上げる」ことです。
ただし、商材の魅力や良さをアピールして売り込むだけが営業の仕事ではもちろんありません。
業界や対象顧客、手法の違いなどによって異なる点もありますが、一般には以下のような業務も行います。
- 顧客や市場をリサーチして戦略を練る
- 顧客の元を訪れ、ニーズを聞き出したり課題を見つけたりして商材の活用を提案する
- 契約手続きをする
- 売れた後の顧客には電話や訪問でアフターフォローする
売れたら終わりではなく、顧客の信頼を得て次の注文や新規客の紹介につなげるため、アフターフォローまでしっかりやることが求められます。
営業の種類を解説
営業と一言でいっても、さまざまな種類があります。営業職に就きたいなら、自分に合った営業の種類を選ぶことが大切です。
ここでは、対象顧客や営業形態、手法の違いを基準にして分類し、それぞれの特徴について解説します。
対象顧客別
対象となる顧客を基準とすると、大きく「法人営業」と「個人営業」に分かれます。
■ 法人営業
企業を対象に行う営業です。企業相手のため、取引の規模が大きく契約金額が高額になることも珍しくありません。
交渉する相手は部門の担当者などで決裁権限を持たないことも多く、締結するまでに時間がかかることが一般的です。
対象企業の情報を収集して分析し、「商材を活用することでどのようなメリットがあるのか」「課題をどのように解決できるのか」などについて効果的なプレゼンをする必要があります。
企業の担当者が相手のため土日に仕事をしなければならないケースは少なく、カレンダーどおりに休めることが一般的です。
■ 個人営業
個人を対象に行う営業で、法人営業と比較すると一件あたりの契約金額は低いです。
交渉相手が購入するかどうかを決断する立場にあることも多く、商材の魅力をうまくアピールできれば即契約にいたることもあるでしょう。
個人営業の場合は、商品やサービスの良さだけでなく、「顧客との間に信頼関係が築けているか」「好感度は高いか」などが契約の成否に影響することも多いです。
顧客の都合に合わせる必要があるため、平日の夜間や土日、祝日などに働かなければならないこともあります。
企業形態別
企業形態を基準に分類すると、主にメーカー営業・商社営業・代理店営業の3つに分けられます。
■ メーカー営業
メーカーが自社の製品を売り込む営業のことです。
たとえば車のパーツを製造するメーカーが、自社製品を自動車会社に売り込むケースなどが当てはまります。
自社製品に関する深い知識を持つことが必要です。
■ 商社営業
メーカーなどから仕入れた商品を販売する商社の営業です。
ジャンルを限定せず、多くの企業の幅広い商材を扱うのが特徴で、さまざまな業界や商品の知識が必要となります。
■ 代理店営業
代理店とは、メーカーなどと契約して代わりに商品やサービスを販売する店舗のことです。
保険代理店や携帯電話販売代理店などが代表的なもので、利用したことがある人も多いでしょう。
代理店営業は、このような代理店を新たに開拓したり、既存の代理店をサポートしたりするのが仕事です。
たとえば、代理店の担当者に商材の知識や売り方をレクチャーしたり、アドバイスしたりします。
営業の1つとはいえ、顧客に直接商材を売り込まない点において、ほかの営業とは大きく異なります。
手法別
営業の手法を基準に分類すると、新規開拓営業とルート営業とに大別できます。
■ 新規開拓営業
文字通り、新しい顧客を開拓する営業です。取引のない企業や個人を相手に、飛び込み訪問や電話などさまざまな手段でアプローチし、売り込みを行います。
面識のない状態からのセールスでスムーズに契約にいたることは少なく、難易度の高い営業です。
■ ルート営業
すでに顧客として取引している企業や個人を相手に、購入済みの商品やサービスのフォローをしたり、新商品やオプションを提案したりする営業です。
顧客との関係性が構築されている分、新規開拓営業よりはやりやすいといわれることがあります。