目の前に座ってナイフをちらつかせる

「せっかくひとりだったのに」と心の中で思いながら、うつむきケータイをいじっていると、私しか居ない車両で私は真ん中に座っているにも関わらず、目の前の座席にその男性は座りました。するとカチャ。カチャ。カチャ。と金属音が続きます。

「うざいなー」と思いながらゆっくり顔を上げると、その男性は前傾姿勢で私の顔を覗き込みながら、バタフライナイフを出したり直したりを繰り返し行っていました。

目を合わせないようにケータイに目を戻し、20分間「早く降りろ!」と願いましたが、最寄駅まで結局その男性は降りることなく私を睨み続けていました。

電車を降りるにしても、開く扉が男性側にあるため迂闊に立ち上がる事も出来ずにしばらく待っていると、男性がこちらにナイフの歯を出したまま近づいて来ました。とっさに、背負っていたリュックで男性の手を払い除け、走ってその場を去りました。

その男性の目は少し充血しており鬱々とした顔で、未だに忘れられない恐ろしい顔をしていました。

(20代・男性)

今回は、危険を感じたエピソードについてまとめました。
あなたの周りに危険な人はいないか考えてみてくださいね。
文・fuelle編集部