「今この瞬間を大切にしなければいけない」
――雑誌『週刊SPA!』にて映画コラム「松本穂香の銀幕ロンリーガール」を不定期連載されています。演技と文章、表現としてどんな違いを感じますか? あるいは感覚的には同じですか?
松本:言葉を扱うのは、やっぱり大変だなと思います。読者の方に勘違いをさせたくないので、決めつけ表現を使わないようにしています。「~だと思う」なら分かりますが、「これは~だ」だと評価しているようで、物凄く違和感を感じます。結局のところ好みの問題なので、良い悪いの価値判断ではなく、「ここが刺さった」、「ここが好きだった」を素直に伝えられたらと思います。
――非常に身につまされる話です(笑)。
松本:あくまで私が個人的に思っていることです(笑)。
――映画のコラムだとやはり女優目線で書き進めていくものですか?
松本:書いているときにどうしても女優目線になる自分がいます。しかし理想としては、素直に映画を楽しんで、それについて書けたらいいなと思うのですが。
――映画『メタモルフォーゼの縁側』についてのコラムでは、「過去の自分と今の自分。私の周りにいる大事な人と、その人たちの大事な人。すべては繋がっているのだと思う」という一節が印象的でした。過去と現在のテーマ性は、『今夜、世界からこの恋が消えても』に共通するものです。松本さんにとって過去の記憶はどのようなものですか?
松本:支えになってくれるときもあれば、プレッシャーになるときもある。そのときの自分の調子によって変わることもあります。そして過去の成功例は自信にも繋がりますが、『メタモルフォーゼの縁側』の主人公二人のお芝居はこの瞬間にしかできないものです。映画はその瞬間を切り取っています。その瞬間瞬間を生きているからこそ美しい。今この瞬間を大切にしなければいけないのは何に対しても同じことだと思います。
夢見ている今後の展望
――コラムを書き、『松尾スズキと30分の女優2』(2022年)ではコントに挑戦しています。今回は小説家の役でしたが、役柄に限らず今後挑戦してみたいことはありますか?
松本:声のお仕事です。ナレーションやアニメの声優をやらせていただく機会がありますが、俳優とはまたひと味違う楽しさがあります。自分の中でも自分の声が好きだなと思うことがあり、これは大事にしていきたいです。
――その先にみえる未来図はありますか?
松本:ジブリ作品の声優をやってみたいです(笑)。小さい頃からジブリ作品を見ていて、『耳をすませば』(1995年)が一番好きです。それはずっと夢として持っているので、叶えられたらいいなと思っています。
――ぜひ、女子SPA!読者に向けてみどころとメッセージをお願いします。
松本:主人公を演じる道枝さんと福本さんのお芝居には、「こうしよう」、「ああしよう」という余計なことが一切見えてこない驚くべき透明感があります。そんな二人のピュアな想いが映画を通して感じられるので、女性の方には特にオススメです。キュンとしていただけたらと思います。
<取材・文/加賀谷健 撮影/本永創太>
加賀谷健
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。
ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
提供・女子SPA!
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