食べた物は、胃、十二指腸、小腸、大腸で消化・吸収され、便となって排出されます。その間には、すい臓からすい液が、胆のうからは胆汁が分泌されて、消化が促されます。このプロセスで何らかの不調があれば、その影響は便に敏感に反映されるわけです。
愛犬の便がいつもと違う!次のような危険な変化に気づいたら、すぐに動物病院へ。
便に付着したり混じった血液が、赤ければ大腸から、黒色なら胃・十二指腸・小腸などからの出血が疑われます。
また、生肉やレバーなど血液を多く含む食べ物を与えたときには、健康でも黒い便が出ることがあります。
黒くて粘り気のあるタール状の便。胃や十二指腸の潰瘍やがん、寄生虫(犬鉤虫など)感染による小腸からの出血の可能性もあります。
表面に白いゼリー状の粘膜が付着している便。通常は大腸の粘液は便と混ざって排泄されるので、大腸のトラブルが考えられます。寄生虫がいたり、ストレスが原因のことも。
灰色や白っぽい便。胆のうに障害があって胆汁の分泌量が少なかったり、また慢性すい炎やすい外分泌不全などで、すい液が十分分泌されない場合も、消化不良で白っぽい脂を含んだ便が出ます。
緑色は、胆汁に含まれるビリルビンが腸内環境などによって酸化した色です。小腸や大腸の働きが不十分で、腸で胆汁が再吸収されず、そのまま排出されると緑色便になることがあります。また抗生物質の与えすぎで、腸内細菌が死滅した時も緑色の便になることがあります。
便が細かいのは、腸が圧迫されているのが原因です。直腸がんや、オスなら前立腺肥大、メスなら膣の平滑筋肉腫などの可能性も。
動物病院に行くときには、便を持参しましょう。また便の異常以外に、吐いたり、元気がないなど、他の症状が出ていないか、愛犬の様子をしっかり観察してください。
野菜や豆、穀類などに多く含まれる食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があります。 水溶性食物繊維は、糖やコレステロールの吸収を抑制し、血糖値やコレステロール値の上昇を穏やかにしたり、腸内の善玉菌のエサとなって善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。
また不溶性食物繊維は、水を吸収して大きく膨れ、便の量を増やすとともに、腸の蠕動運動を活発にして、便秘の予防に役立ちます。
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