「蛙」を使った英語表現4選
日本でよく話される「蛙」をつかったことわざや慣用句を紹介しましたが、「蛙」を使った表現はさまざまな国で用いられていることも特徴的です。
ここでは蛙という意味の「forg」を使った英語での表現を4つ紹介します。
①a small frog in a big pond
意味は「大人数の中にいるちっぽけなひとり」です。蛙は池の中ではごく小さな生物の中の一種でしかなく、地味で目立つことのない存在であるというようなさみし気なニュアンスを持っているフレーズとなっています。
自分に自信のない人が自身をさげすむ時に使ったり、地味で気の小さな人のことを皮肉まじりに表現する際に用いたりします。
英語でも蛙はマイナスの意味で用いられることが多いようです。
②a big frog in a small pond
意味は「井の中の蛙大海を知らず」と同じと言えるでしょう。「a big frog(大きな蛙)」は所詮小さな池のなかでのみ大きいだけであり、外の世界を知らないのに威張っている哀れな人であるというようなイメージを表した表現となっています。
英語の文章中には「大海を知らず」というような単語は登場していないので厳密には「井の中の蛙」だけのフレーズとなっていますが、使われ方は日本の井の中の蛙大海を知らずとほとんど同じとなっています。
上述の表現とは「small」「big」が逆になって使われているので注意してください。
③knee-high to a frog (a toad)
意味は「非常に背丈が低い」です。「Knee-high」は膝までの高さを表しており、膝の高さが蛙の全長くらいまでしかないという意味になっています。
転じて、小さい子供や幼い様を表します。
④have a frog in the (one's) throat
意味は「のどの調子が悪く、ガラガラの声である」です。直訳するとのどの中に蛙が入っているという意味なので、イメージは蛙が呼吸や発声を邪魔して声が汚くなるといった感じですが、使い方としてはのどがかれている人ならだれに対しても使うことができます。
蛙の見た目や特徴には直接は関係しませんが、こちらも悪いイメージとして蛙が用いられており、海外ではよく使用される英語表現の一つとなっています。
「蛙」のことわざを使う2つの場面
ここまで紹介してきたことわざやフレーズを見ていただければ気が付くかと思いますが、蛙を用いた表現には使うべき場面に特徴があります。
基本的にはネガティブなニュアンスやマイナスの意味で用いられることが多いですが、ここでは使うことが多い場面として大きく2つのシーンを取り上げます。
①うるさいとき
一つ目のシーンは、うるさいときです。夏になると場所によっては蛙の鳴き声が鳴りやまず、また何匹もの蛙が一斉に鳴くために非常に大きな音が立ってしまっているということがあるかと思います。これらのことわざはそんな状況を形容して作られているため、うるさいときに使用することができるのです。
学校でクラスのみんなの落ち着きがないときや、会社の会議においてあまり意味のない議論を繰り返しているときなどに蛙のことわざやフレーズは使うことができます。
ただし、マイナスの意味が強い言葉となっていますので、使用する際には相手にとって失礼にならないかどうか十分考慮して使うようにしましょう。
②平凡を表したいとき
二つ目は平凡を表したいときです。古くから蛙はその体の小ささや見た目の地味さから平凡なものの象徴として考えられることがよくありました。昔の人は蛙を醜く好ましくない生き物として考えることが多かったようです。
他人に対して皮肉の意味を込めて使うこともできますし、謙遜の意味を込めて使用することもできる言葉となっています。
こちらも相手にマイナスのイメージでとらえられてしまう可能性がありますので、使い方には気を付ける必要があります。