転職時の年収交渉は、給与額アップを目指すのに有効な手段の1つ。外資系企業だけでなく、日系企業でも年収交渉は可能です。しかし、方法を誤ると相手に悪印象を与えてしまう場合も。そのような事態を避けるためにも、ポイントをしっかりと押さえておきましょう。
年収交渉はタイミングが肝心!
年収交渉に大切なのは「タイミング」
どのような場面で話しを切り出すかによって、年収の希望が通るか左右されることもあります。
また、交渉のタイミングを間違えれば、採用を見送られてしまうケースも……。
年収交渉に入る前に、グッドタイミングやNGパターンを把握しておく必要があります。
交渉はオファー面談までに行う
企業に内定をもらってから、オファー面談の前までに交渉を行うのがベストです。
オファー面談を実施していない企業の場合は、内定承諾書の提出前までに交渉を行います。
大切な給与についての交渉なので、メールや電話でなく「担当者と対面」で話しましょう。
遠方やどうしても日程が合わない、などやむを得ない事情がある場合はメールでも交渉は可能です。
その際は、交渉内容にプラスして直接訪問できない理由についても記しておきます。
■ オファー面談とは?
企業と入社希望者が、内定後に実施する面談を指します。
面談の内容は入社日の調整や、労働条件・仕事内容についてです。
「処遇面談」「条件面談」ともいわれます。
■ 内定承諾書とは?
入社希望者が採用の内定を承諾し、その企業へ就職することを誓約する書類を指します。
内定通知書送付の際に、内定承諾書が同封されているのが一般的です。
「入社承諾書」もしくは「入社誓約書」と呼ぶ企業もあります。
悪印象を与えるNGパターン
面接での年収交渉は基本的にNG。
理由は、面接でいきなり年収交渉を始めると「給与が目当てで応募してきた」と企業に判断され、選考に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
そのほかにも、以下のNGパターンが挙げられます。
- 質問は?と聞かれて急に年収交渉をする
- こちらから一方的に年収条件を提示する
- 平均の相場とかけ離れた年収交渉をする
このようなパターンは避けて、交渉はオファー面談までに行いましょう。
年収交渉の前にやっておきたい準備
交渉のタイミングをつかんだ後は、いよいよ「年収交渉の本番」と行きたいところですが、闇雲に希望の年収額を主張しても、企業側の印象を悪くするだけです。
交渉をスムーズに進めるためには、本番前の事前準備がカギを握ります。
ここでは年収交渉の前にやっておきたい準備として3つの項目を紹介。
自分自身の考えをまとめるのにも、役立ちます。
転職先企業の平均年収について情報収集する
まずは求人広告等で転職先企業の平均年収を確認しておきましょう。
企業によっては同時に複数ポジションの募集を行っていることも。
自分が目指すポジションの情報を収集することによって、年収交渉の際に提示する金額をよりリアルな給与水準に近づけられます。
掲載されている情報が〇万円~〇万円など幅があれば、面接時に聞いても大丈夫です。
最低ラインから最高ラインまでを考える
年収交渉時には、企業側から下方修正をされるケースもあります。
自分のなかでの「最低ライン」を把握するために、家賃や通信費など生活に必要な最低金額の計算が必要。
また、転職先企業の平均年収をふまえた上で、これくらいの金額までなら交渉出来そうと感じる「最高ライン」もあらかじめ考えておきます。
転職目的の優先順位を明確にしておく
年収交渉は、必ずしも成功するわけではありません。
交渉がうまくいかなかった場合でも、応募した企業に入社するか返事をする必要があります。
年収が希望通りでなくても、「その企業に魅力を感じ入社したい」のか「企業よりも年収にこだわりたい」のか、事前に自分自身の優先順位を明確にしておくと入社するかの判断がスムーズです。