ーー狭い洞窟を通るシーンは、見ていてもとても緊張感が伝わってきました。このような圧迫感と緊張感のあるシーンの撮影はどのようにして行われましたか。撮影で特に困難だった部分はありますか。

ハワード監督:プロダクションデザイナーと絵コンテ作家、そして私は、実際のダイバーたちと、彼らが遭遇した最も危険な場所や救助の複雑さについて話し合いました。そして、最も困難で命を脅かす場所について詳細に記録して、それからそのセットをどう作るかという挑戦が始まったのです。なぜなら、実際に洞窟の中で撮影することは、まったくもって安全ではありませんからね。

しかし、それでも洞窟のセットは複雑で、作業も少し大変でした。常に真実から入念のプロセスを取り入れ、この洞窟に入るのはどんな感じなのか、どんな挑戦があったのか、どんな脅威があったのか・・・それを知ることで映画のサスペンスが生まれると思ったのです。先に何があるのかわからない、お化け屋敷や行くようなものですから。

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(画像=Prime Video『13人の命』© 2022 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.、tvgrooveより引用)

ーービリーさんは、撮影で何か難しく感じた部分はありましたか?

実は私の主な仕事は、ほとんど男の子たちと一緒にいることでした。ほとんどの人はプロの俳優ではありません。私は彼らが撮影に対応できるように準備しなければなりませんでした。私は彼らにキャラクターになりきってもらうようお願いしたのです。制作チームは、撮影現場を本当に信頼できるものにしてくれていました。なので撮影の前に、15分ほどセットで待機してもらって、そこに座って、じっとして、ただそこにいて、その空間に身を置いてもらいました。だから、「これから洞窟の中に入っても大丈夫だ」と思ってもらうことは、さほど難しいことではありませんでした。これは、コラボレーションの結果だと思います。

ーー本作を楽しみにしている日本のファンへメッセージをお願いいたします。

ハワード監督:みなさんこんにちは。私が心から願うことは、日本の観客が、この作品を懸命に受け止めてくれることです。この作品は、すばらしいヒューマンストーリーです。サスペンスに満ちていますが、希望もあります。日本の観客のみなさんとこの作品を分かちあえることをとてもうれしく思っています。

ビリーさん:まず、日本の観客にご挨拶したいです。私たちの映画を楽しんでいたけたら光栄です。私たちの映画は、お互いに助け合うという人間のすばらしい精神をもたらすものです。この映画がエンターテイメントと、そしてこの難しい時代を歩むためのすばらしい精神を、観客たちに与えてくれることを願っています。

(インタビュー終わり)[取材・文 / 齋藤彩加]