日本へ観光に来るイギリス人やアメリカ人の服装を見ていると、日本人とのファッションセンスの違いを感じませんか?そう感じるのは、ファッションへの考え方や国民性が大きく影響しています。そこで今回は、イギリスやアメリカと日本のファッションの違いについてご紹介します。
イギリスと日本のファッションの違い
①セクシーさの美学の違い
イギリスでは露出することをセクシーさの美学としますが、日本では隠すことにセクシーさの美学が存在するという違いがあります。同じセクシーさの美学ではありますが、イギリスと日本とでは違いがあり、相反するのです。
イギリスでは、多くの女性が胸元の大きく開いた服装を好み、なかにはブラジャーが見えそうな女性もいます。それだけではなく、腰やお尻のラインが目立つようなタイトな服装もよくします。なぜ、イギリスではストレートにセクシーなファッションを楽しむかというと、セクシーという言葉自体が女性への褒め言葉だからです。
一方、日本ではセクシーさの象徴である胸やお尻などを隠すことに美学があるとされます。つまり、日本人は隠された胸やお尻などを想像することでセクシーさを感じているのです。したがって、日本では女性が胸やお尻などを露出するファッションをするのはセクシーではなく、どちらかというとタブーだと考えられます。
②ブランド品への関心の違い
イギリスではブランド品への関心が薄いですが、日本ではブランド品への関心が高く、ブランド名や各ブランドの特徴をよく知っている人が多いという違いがあります。
イギリスでは、ブランド品への関心が薄いですから、ブランド品を身につけている人をあまり見かけることはありません。それどころか、日本では有名なブランド名を知らないということも珍しくありません。なぜなら、ブランド品に価値を感じず、自分の心が動くものでファッションを楽しんでいるからです。
一方、日本では若い人から年配の方まで、多くの人がファッションにブランド品を取り入れています。なかには、ファッション以外の身近な日用品にもブランド品を取り入れているという人も珍しくありません。これは、日本人がブランド品を服装などに取り入れることこそがステータスであると考えているからです。
③キッズファッションの違い
イギリスのキッズファッションはシンプルなデザインのものが多いですが、日本のキッズファッションはキャラクターやロゴや文字などがあふれているという違いがあります。
イギリスの子供の服装を見ると、無地であったり柄があってもボーダーやストライプなど、シンプルで洗練されたファッションを楽しんでいます。つまり、イギリスでは小さい頃から大人にも通ずるようなシンプル且つ洗練された服装をします。その一方で、シンプルであるがゆえに色で個性が出しにくいという難しさがあります。
一方、日本の子供の服装を見ると、キャラクターやロゴや文字、柄や色などであふれており、大人とは違う子供らしいファッションを楽しんでいます。確かに、キャラクターや色とりどりのカラーなどは子供を可愛らしく見せるファッションですが、コーディネートが難しいのにおしゃれに見えないという難点もあります。
④年配者のファッションの違い
イギリスでは年配者になってもファッションの好みの基本は変わりませんが、日本では年配者になると年配者らしいファッションへと移行するという違いがあります。イギリスでは、年配者であっても若いころと変わらず明るい色の服装をしたり、胸元の開いた服装をします。
イギリスでは、年配者であっても若いころと変わらず明るい色の服装をしたり、胸元の開いた服装をします。一方、日本では年配者になると、渋い色の服装へ自然と移ります。これは、年配者に対する固定概念があるからです。しかし、年配者が明るい服装をすると元気になるという実例もあるため、変えていく必要があります。
イギリスと日本のファッションには、色々な違いがあり増したが、違いがあるのはファッションだけではありません。
アメリカと日本のファッションの違い
①アメリカでは自分のためにおしゃれする
アメリカでは自分のためにおしゃれをするのに対して、日本では周りの人に見てもらうためにおしゃれをするという違いがあります。
アメリカでは、ファッションを楽しむ概念として自分の気持ちよさや心地よさを重視してファッションを楽しみます。したがって、暑ければ季節に関係なくノースリーブやハーフパンツを履きます。また、スキニーデニムに無理に体を押し込んだりせず、動きやすいデニムを選びます。したがって、カジュアルな服装が多いでしょう。
一方、日本では周りの人からおしゃれに見られたくて流行りの服装をしたり、細く見られたくてスキニーデニムに無理やり体を押し込みます。なかには、周りにどう見られるかを重要視しすぎて、自分の好みではない服装をしているという人もいるくらいです。
②流行に流されやすいか否かの違い
アメリカのファッションは流行に流されにくいですが、日本のファッションは流行に流されやすいという違いがあります。つまり、日本では流行りの同じような服装をした人があふれているのに対して、アメリカでは色々な服装をしている人があふれいているということです。
アメリカは、「人種のるつぼ」と呼ばれているように多数の文化が存在する国です。したがって、「他人は他人、自分は自分」という意識が高い傾向にあります。ですから、周りの他人の服装や流行が気になりませんし、気にしません。また、日本と違い国土が広いため、流行が伝わりにくいということもあります。
一方、日本では周りと同じであるのが良いという考えが強いです。このような国民性から、お店のディスプレイそのままのコーディネートや、雑誌のコーディネートをした人が街中にあふれています。しかも、日本は流行のスパンが非常に短いので、せっかくトータルコーディネートで購入した服もすぐに着れなくなってしまいます。
③自分に似合う服装を選ぶのがアメリカ流
アメリカでは自分に似合う服を選ぶのに対し、日本では良いものだと感じた服を選ぶという違いがあります。この違いは、アメリカでは自分が主役だと考えているのに対して、日本ではあくまでも服が主役だという考え方の違いの表れです。
アメリカでは、自分の年齢や体型、肌の色や雰囲気などに似合う服を選びます。したがって、その服がカッコいい系の服か可愛い系の服か、最近デザインされた服か古いものかは気にしません。ですから、ファッションを褒める時には、「その服、似合っているね」や「その服、雰囲気に合っているね」という言い回しをします。
一方、日本ではみんなが可愛い・カッコいいと言っている服を選んで着る傾向があります。また、その服のブランドが好き、素材が好き、デザインした人が好きなど、あくまでも服が良いという理由でファッションを楽しみます。したがって、褒める時には、「その服、可愛い(カッコいい)」という言い回しをします。
イギリスの20代に人気の服装で日本との違いをご紹介!
①イギリスの20代男性にはブラックコーデが人気
イギリスの20代男性は、ブラックを非常に上手に使います。20代ならではのカジュアルなブラックコーデはもちろんですが、キチンと感のあるジャケットなどを上手に使ったブラックコーデもうまく着こなします。また、オールブラックではなく、ジャケットの中に着るTシャツだけ白にするなど、抜けをつくるのもうまいです。
②イギリスの20代女性はデニム使いが上手
イギリスの20代女性は、デニムをパンツだけではなくスカートやブラウスなど多方面で上手に使います。日本の20代女性だと、スキニーパンツやタイトスカートなどシャープなシルエットのものばかり使いますが、イギリスではフレアスカートやオーバーオールなどにうまく取り入れてファッションを楽しんでいます。