視点③ 高さと温度に気をつける
台所で料理をする上でもっとも気にすべきことは、「高さ」だと思っています。
料理は目で見て手を動かす作業が多い(もちろん頭も鼻もいろいろ使いますが!)ですから、それらがやりやすい環境に整えてあげることが重要。小さなお子さんであれば踏み台を用意してあげましょう。大人も高い場所にある食材を取り出す時に使えるので、台所に常備するのも便利です。
また、夏場はキッチン周りの気温が高くなりがちですから、長時間無理に作業をさせることないように注意が必要です。対策としては、冷房が効いたリビングテーブルの上でクッキーづくりするなどの工夫があります。「料理は暑くてつらい」という体験をむやみにさせないよう、場所選びは重要です。
視点④ 包丁だけが料理ではない。得意なことからはじめよう
「包丁はいつから持たせますか?」という質問をいただくことが多いのですが、それほど焦る必要はなく、料理の楽しみや子どもなりの自信を体得してからで十分だと、私は考えています。
例えば、子どもが日々遊んでいる中で得意なことの延長で考えてみてはいかがでしょうか? 折り紙が好きな子にはホイル包みを、水遊びが好きな子には食材を洗うことを、数字が好きな子には材料の計量をといったように、子どもの得意を活かした提案を考えてみましょう。
視点⑤ 好きな世界を食につなげてみる
最後にお伝えしたい視点は、“子どもの好きな世界”から食につなげてあげるという工夫です。そもそも食は人間の生活には欠かせない要素であり、これからの人生を考えた時に避けて通ることはできません。
ですから、「好きな時間」にしてあげることがとっても大事。特に幼少期の食との出会いはその後の価値観に大きく影響してくるものですから、好きなモノ・コトの延長として料理をはじめてみると、無理なく肯定的な時間を過ごすことができます。我が子は読書が好きだったので、好きなキャラクターのクッキング本を活用しながら、料理を楽しむ力を育んできました。
他にも、一緒にミニオンの映画を見に行った後に、バナナを使った料理にチャレンジしてみるのも実践しています。アニメやキャラクターの存在ってしみじみ偉大だなと実感することができます。
好奇心に満ちた子どもたちが、安全に楽しく料理ができますように。心から愛をこめて。
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
提供・女子SPA!
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