長野発祥のソウルフードといえば、「おやき」ですね。その美味しさと栄養価の高さからも注目度は高く、おやきファンは、全国区に広がっています。2008年には、日本観光博覧会で佐世保バーガーを抑えて、見事「旅フェアグルメ大賞」を受賞しているおやき専門店「いろは堂」さんをご紹介します。

「おやき」とは?

山あいの里で手作りされる長野【いろは堂】の窯焼きおやき
(画像=Olive トリップノートより引用)

長野の郷土食として筆頭に上がるのが、おやき。手軽に食べられるので、長野の観光スポットでは、よく見かけますね。地域によっては、「やきもち」と呼ぶところもあるようです。

山あいの里で手作りされる長野【いろは堂】の窯焼きおやき
(画像=Olive トリップノートより引用)

作り方は多種多様ですが、共通しているのは、小麦粉やそば粉を水で練り、伸ばした生地の中に味噌などで味付けをした野菜をあん(具)としてくるみ、蒸したり焼いたりして仕上げるというところです。蕎麦とともに、主食やおやつとして各家庭で作られていた、まさに長野のソウルフードといえるでしょう。

おやきの歴史

おやきの歴史は古く、長野県内では縄文時代の遺跡から、粉を丸めて焼いたと思われる固形物が発掘されたそうです。

山あいの里で手作りされる長野【いろは堂】の窯焼きおやき
(画像=Olive トリップノートより引用)

周囲を山に囲まれ、水田稲作に適さない山間部では、小麦や蕎麦などの穀物が主食でした。また、雪深いこともあり、冬でも野菜を食べられるようにと考えた人々の食文化や、知恵と工夫の中から生まれたのがおやきでした。

多種多様な調理法

一口におやきといっても、その作り方は千差万別。各家庭にその家ならではの味があるように、おやきも地方や店舗によって特徴があるようです。

一般的な生地は、小麦やそば粉ですが、最近では米粉を混ぜるものもあるようです。熱の通し方がこれまた様々で、揚げ、蒸かし、焼きの他、蒸かし揚げ、焼き蒸かしなど合わせ技もあるのです。その調理方法によって、もっちり、ふんわり、しっとり、カリカリと、食感も様々です。

こんな風におやきの調理法が多種多様になったのは、その土地で生産される穀物の違いや、慣習の違いなどが影響しているようです。