絶妙な湯加減の曖昧さ

 パワハラ騒動の尻尾を掴んだのは羽男だったが、真実を明るみにだしたのは、石子だった。中古車に乗って追走劇を繰り広げたあと、支店長の悪を正そうとするパラリーガル石子の真っ直ぐな視線を受けた大庭の表情が変わる。まんまと支店長の計略にはめられるところだった大庭に正義の光が降り注ぐ。

 パラリーガルは、弁護士のアシスタントである。正義と疑惑の間を揺れ動いた大庭同様に、ある意味、身分が曖昧な存在だ。曖昧であるけれど、この曖昧さこそ、ときに面白さを引きだす。

 正義と疑惑。いや、ほっこりともっさり。和解成立後、大庭が美味しそうに大盛り蕎麦を頬張り、赤楚君の顔に笑顔が戻るとき、この曖昧さ(二項対立)が、赤楚的に絶妙な湯加減だと感じる。

<文/加賀谷健>

加賀谷健
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。 ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu


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