日差しが強くなり、日焼け止めが不可欠な季節になりました。
でも、日焼け止めは肌に負担になるだけでなく環境にも負担をかけてしまう商品があることをご存知でしょうか。
「ヨガをすることでSDGsに貢献できる」とこれまでも幾つかの記事でご紹介してきましたが、本記事では環境にも肌にもダメージレスな日焼け止めをご紹介。
外ヨガやサップヨガで日焼け止めを使う時の参考にしてみてくださいね。
日焼け止めのどんな成分が肌に刺激を与えるの?
そもそも日焼け止めの使用感が苦手、という人が多くいます。
敏感肌の人は特に苦手なよう。
日焼け止めを使うと白浮きしたり、乾燥したり、赤みがでたりする人は少なくありません。
これは日焼け止めに使用される成分が問題だと考えられています。
日焼け止めに必ず使用される「紫外線防止剤」には「紫外線を一旦吸収するけれど熱などに変えて放出するタイプ(紫外線吸収剤)」と「肌をガードすることで紫外線を反射・散乱させて肌を守るタイプ(紫外線散乱剤)」のいずれかが含まれています。
一般的に「紫外線吸収剤」の方が「紫外線散乱剤」よりも肌への刺激が強く、特に敏感肌やお子さんは「紫外線吸収剤不使用」と明記された日焼け止めを選ぶように推奨されています。
特に「紫外線吸収剤」に含まれる「オキシベンゾン-3」や「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」といった成分は皮膚から体内への吸収率が高く、特に米国では長期的に使用した場合の安全性について疑問視する声が報道されています。
一方、紫外線散乱剤の成分として使用される「酸化チタン」や「酸化亜鉛」は体内に取り込まれないことが明らかになっており、これらを使うことが肌に優しいのではないか、と考えられるようになっているのです。
とはいえ「紫外線散乱剤」タイプにもデメリットはあります。
例えば金属アレルギーがある人は「酸化亜鉛」タイプで肌荒れがでるケースが報告されていますし、肌に優しい分、紫外線を防御する効果は最大でSPF15程度と非常に穏やかで、夏の炎天下ではとても足りません。
日焼け止めを使用しないで紫外線を浴びて「火傷状態」になってしまうことは肌に大きな負担です。
日焼け止めが肌に刺激を与える他の原因は?
他にも、香料(人工香料)が含まれるタイプの日焼け止めや、シリコン、防腐剤(パラベン)、アルコール、などが含まれるタイプは敏感肌の人への肌刺激の原因になることもありますし、SPFやPAといった日焼け止めの効果が高いものも肌への負担になることが考えられます。
特に、日焼け止め効果が高いものはクレンジングが必要なものも多く、見た目にはわからなくても肌に汚れとして残り、それが肌荒れの原因になることもあるのです。
敏感肌の人は成分表示をじっくりみながら、特に「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」という表示を頼りに、なるべく使用感がよく、SPF値が30前後のものを選ぶと良いでしょう。
日焼け止めのどんな成分が環境に悪影響を与えるの?
肌荒れは気にならないけれど、日焼け止めを使うとプールや海の水を汚すことが気になる、という人もいるでしょう。
特に、ハワイやパラオなどのビーチでは日焼け止めの一部成分が海を汚すだけでなく、珊瑚などの生態系にも悪影響を与えているとし、特に紫外線吸収剤の「オキシベンゾン」と「オクチノキサート」は海洋生物の遺伝子を傷つけ、珊瑚礁の白化現象の原因ではないかと報告されるようになり、使用禁止措置が取られている国も増えてきているのです。
また、日焼け止めだけでなく化粧品全般に使用されることが多い「シリコン」は「マイクロプラスティック」と呼ばれ、これらも海や海洋生物に悪影響を与えていることが報告されるようになってきています。
「海に優しい」「珊瑚を守る」とパッケージに書いてあっても、自分で成分をしっかり確認し「オキシベンゾン」「オクチノキサート」だけでなく「マイクロプラスティック」不使用を確認して商品を選べば海でもプールでも罪悪感を減らして日焼け止めをつけることができるでしょう。