なんのツテもない保育園に直談判! 義母の大胆行動

 保活に乗り遅れたうえ、フリーランスで在宅勤務をしている私はいわゆる“ポイント”(入園選考のために家庭状況を複数の項目で点数化し、足し上げたもの)が低く、区役所では「区の認可保育園に入園させるのは難しい」とハッキリ言われました。

 私が住んでいる区は、両親ともにフルタイムで働いている家庭は就労状況について満点のポイントが付くというシステム。私の場合は、条件を全く満たしていないと判断されたのです。ただその当時は、ポイントが満点の家庭であっても保育園に入れるのはかなり大変だったようです。

「家は大丈夫?」保育園でやたら聞かれる私。原因は義母の大胆行動だった!
(画像=『女子SPA!』より引用)

こうなったら、私が育児しながら家で仕事をするしかない。そう覚悟を決めてから数か月後、義母から「預かってくれる保育園が見つかりそう」と連絡が。それは家から近い認証保育所で、そこの園長先生と「話がついた」というのです。

 義母は約40年、同じ土地に住み続けているため顔が広く、なかには地元議員の知り合いも。そういうツテをたどって、園長先生にアプローチしたのかな? と最初は思っていました。ところが実際には、その保育園にはなんのコネクションもなかったため、義母はなんと「飛び込み」で園長先生に入園を直談判していたのです。

まさかの夫まで参加。「家庭が壊れる」と親子で泣き落とし

「園長先生と話をさせてください!」。ある夜、園児たちが退園した時間帯を見計らって、園に飛び込んでいった義母。見学や面談の約束はしていなかったものの、そのとき応対した保育士さんがタダことではないと感じ、すぐに園長先生を呼んでくれたそうです。

 園長先生と面会できた義母は、「息子の嫁が仕事しながら育児をしていて倒れそう」「このままだと息子の家庭が壊れる」とわが家の窮状(きゅうじょう)を猛アピール。さらに「うちの息子は若い時から色々と苦労して…」などと身の上話まで披露したそうです。

 当初は義母だけで頼みに行っていたようですが、途中からはうちの夫も加わり、「今の生活が続けば離婚されるかも」と泣き落としにかかったのだとか…。2人は良い返事がもらえるまで園に出向き、訴え続けたそうです。

 親子で園長先生に泣きついていたなんて、私は想像もしていませんでした。ずいぶん後からその経緯を聞かされたときは、がく然としました。保育園に子供を預けられない家庭が多いなか、そんな強引なやり方で入園にこぎつけていたとは…。