響灘を望める絶景神社「福徳稲荷神社」や、江戸時代の雰囲気を残す「竹原町並み保存地区」、万里の長城のような城塁が巡る「鬼ノ城」など、まだあまり知られていない、中国地方のおすすめ穴場観光スポットをご紹介します。
1.福徳稲荷神社(山口)
本殿から望む響灘(ひびきなだ)が美しく、同じ山口県にある絶景神社「元乃隅稲成神社」とも引けをとりません。響灘に沈む夕日も見事で、夕日の絶景スポットとしても人気です。
また道路から本殿まで続く参拝道には、千本鳥居”とよばれる、鳥居がびっしりと並ぶ光景を見ることができます。実際には千本以上の鳥居が連なっており、その様子はまさに圧巻の一言。
2.竹原町並み保存地区(広島)
広島県竹原市は江戸時代後期、塩田の町として栄えました。当時は全国で80%のシェアを持つほど。竹原で採れた塩は、大阪や江戸まで運ばれていたそうです。また、塩田と同時に町を繁栄させたのは酒造。「町並み保存地区」には、塩田や酒造で財を成した邸宅がそのままの形で残っています。
江戸時代のメインストリートとして賑わった本町通りを歩くと、まるでタイムスリップしたかのような気分。着物や浴衣が似合う町並みは、デートや女子旅にもピッタリです。またこの地区は、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』のロケ地として使われたことでも知られています。
3.鬼ノ城(岡山)
標高約400mの鬼城山(きのじょうざん)山頂に立ち、総面積は30万㎡にもなる城。近年の調査から7世紀後半に築かれたとされていますが、日本書紀などの歴史書にも記載がなくいまだその詳細は謎と言われています。
長さ約2.8kmの城塁がまるで万里の長城のように巡っているのが大きな特徴。東西南北4カ所ある城門のうち西門だけ復元されており、鬼ノ城のシンボルとなっています。
4.仁摩サンドミュージアム(島根)
世界一大きな砂時計が設置されている砂の博物館・仁摩サンドミュージアム。
一年をかけて1トンもの砂を落とす巨大な砂時計“砂暦(すなごよみ)”は、3年の月日をかけて完成に至りました。人気少女マンガ『砂時計』でも登場し、映画化した際にはこちらでも撮影が行われています。
毎年12月31日の夜中には「時の祭典」が開催され、年明けの5分前から年男年女108名が大綱を引き、一年計を回転させ新しい一年を迎えるイベントが行われます。
5.美保神社(島根)
七福神の「えびす様」を祀る全国3,385社の総本社。ご祭神は五穀豊穣の神様「三穂津姫命(みほつひめのみこと)」と、商売繁盛の神様「事代主神(ことしろぬしのかみ)」です。この「事代主神」がえびす様のこと。
ご祈祷を受けた10円玉・福種銭(ふくたねせん)が有名で、この10円を使うことで、福がめぐりめぐって自分の元へ還ってくると言われています。
そして注目してほしいのが、美保神社の絵馬。えびす様の釣りと鯛にちなんで、鯛の絵馬を小さな釣り竿に吊るして、奉納するようになっています。
また出雲大社の「だいこく様」と「えびす様」は親子の神様のため、出雲大社から美保神社の順番で両参りすると、ご利益がさらにパワーアップしますので、併せてお参りしてみては。
6.日御碕(島根)
島根半島の西端に位置しています。国立公園に指定されている日御碕は、日本海に面した青い海に奇岩・絶壁が続く景勝地です。奇岩の続く中にある経島はウミネコの繁殖地として、国の天然記念物に指定されています。
そのほか石積みの灯台としては日本一の高さを誇る「出雲日御碕灯台」や、朱色の美しい社殿をもつ「日御碕神社」などの見所があります。
7.満奇洞(岡山)
映画『八つ墓村』のロケ地になった場所として有名な洞窟です。すぐ側にある「井倉洞」と並んで、岡山県の指定天然記念物である鍾乳洞で、与謝野晶子がここを訪れ「奇に満ちた洞」と詠んだことからその名がついたとか。
洞内は映画のイメージとは異なり、ところどころ美しくライトアップされ神秘的な雰囲気。全体的に天井が低めのため、場所によっては腰をかがめたまま数メートル歩かなければならないところや、並んで歩けない幅の狭い道もあります。
8.世羅高原農場(広島)
季節折々の花畑が楽しめる農場。春には約75万本ものチューリップが咲き誇り、4月中旬~5月中旬に「チューリップ祭」を開催。毎年デザインを変えてチューリップで模様を描く「花絵」は感動ものです。
そして夏には、丘一面をヒマワリ約50種110万本が黄色く彩り、7月下旬~8月下旬には「ひまわりまつり」を開催。秋には西日本最大規模の約550種類7,500株のダリアが咲き、9月上旬~10月下旬に「ダリア祭」を開催します。
各お祭りの期間中のみの開園となりますが、バーベキューなどが楽しめる農場レストランをはじめ、花カフェや売店などもあり、散策しながらゆっくりと過ごすことができます。
9.地底王国 美川ムーバレー(山口)
岩国市にある、かつて鉱山の坑道だった場所を利用したテーマパーク。難易度が異なる5種類の謎解きをしながら“地底王国”を探検するという仕組みで、冒険気分で遊べます。
また大人も思わず夢中になってしまう砂金取りや、子供に人気の天然石堀りなどのアトラクションも体験可能です。
10.須佐神社(島根)
ヤマタノオロチ退治で知られる須佐之男命(すさのおのみこと)を主祭神としてお祀りし、また妻の稲田比売命(いなたひめのみこと)もお祀りされていることから、縁結びのご利益があるとして知られています。
神秘的な空気につつまれる境内には、通称”大杉さん”と呼ばれる樹齢1300年の杉の巨木があり、強力なパワースポットであるとされています。
11.帝釈峡(広島)
庄原市と神石高原町にまたがる国定公園「帝釈峡(たいしゃくきょう)」は、中国山地の中央に位置する全長約18キロメートルの峡谷で、国の名勝にも指定される景勝地です。
石灰岩台地が深く浸食されて形成されたカルスト台地が広がっており、多数の鍾乳洞や渓流の浸食によって岩盤が貫通してできた巨大な天然の橋・雄橋(おんばし)のほか、自然と調和した人造湖・神龍湖(しんりゅうこ)などが見どころ。カヤックなどのアクティビティも充実しています。