町田啓太のゴールデンタイム連ドラ初主演となる『テッパチ!』(フジテレビ系)がスタートした。毎週水曜日よる10時に放送されている。

町田啓太の“ダメ男キャラ”が魅力的すぎる…!『テッパチ!』シャワーシーンも色っぽい
(画像=『女子SPA!』より引用)

フジテレビ『テッパチ!』公式サイトより

 今回は自衛官候補生役ということで、どんな作品でも精悍な表情を見せてきた町田君が、今度はどれほど凛とした姿におさまるのか?

「イケメンとLDH」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が7月6日の初回放送を視聴し、町田啓太が演じる“ダメ男キャラ”の系譜をたどりながら、その魅力を紐解く。

「町田of町田」の魅力が引き立つ役柄

町田啓太の“ダメ男キャラ”が魅力的すぎる…!『テッパチ!』シャワーシーンも色っぽい
(画像=『女子SPA!』より引用)

©豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ THE MOVIE」製作委員会

 防衛省の会議室で厳かな会議が行われている。その一方で、工事現場で労働をする男がいる。現場監督の指示より、効率を優先し、軽々と荷を担ぐ。前髪を頭上で結びあげ、爽やかな笑顔で作業に励む。こうした国生宙(こくしょう ひろし)の軽妙なキャラクター性が、町田啓太にピタッとくる。

 個人的な好みからすると、喫煙所に入り浸り、もらいそびれそうになった日当を、その足で全額パチンコに注ぎ込む宙より、やっぱり不動の作品である『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(2020年、テレビ東京系、『以下、チェリまほ』)が懐かしく思えてもくる。職場の冴えない同僚・安達(赤楚衛二)とのピュアで、胸キュンの嵐でしかなかった純愛ドラマ『チェリまほ』の黒沢役は、町田にとって不動の役柄だったことは間違いない。

 宙は、黒沢がまとっていた完璧さからは無縁なのだけれど、相当バカバカしく、かっこ悪く、それでもイケメンに演じるのが町田の町田たるゆえんだ。今の町田にしか演じられない、「町田of町田」の魅力が引き立つ役柄だと言い切りたい。ここでひとつ、宙役の魅力を紐解くためにも、最近町田が演じることの多いダメ男キャラの系譜をすこし辿っておこう。

ダメを逆手に取る町田啓太

オレンジのマーカーが引かれます。

町田啓太の“ダメ男キャラ”が魅力的すぎる…!『テッパチ!』シャワーシーンも色っぽい
(画像=『女子SPA!』より引用)

『太陽とボレロ』(C)2022「太陽とボレロ」製作委員会

 筆者にとっては、『スミカスミレ 45歳若返った女』(2016年、テレビ朝日系)の真白君役が、“初キュン”した役柄だったのだけれど、黒沢に近しいものを感じる真白君はこの際、隅に置いておこう。公開中の映画『太陽とボレロ』で演じるトランペッター役は、町田が演じてきたダメ男キャラの筆頭であり、かなり印象に残る。

 同作の冒頭、超満員のコンサート会場で、圭介(町田啓太)が、ばしゃばしゃ手を洗いトイレから急いで客席に戻る。こういうちょっと抜けたところのある二枚目キャラも俄然、ありだ。冒頭で指摘した通り、二枚目なのにやっぱり画になってしまう容姿端麗な圧倒的美しさももちろん健在。さらにコンサートのあと、圭介がカフェでお茶をする場面。彼が所属するアマチュア楽団の行く末を不安に思いながら、どこかひょうひょうとして全然差し迫った感じがない。夜のテラス席は、赤い花々で囲まれていて、町田の華やかさをさらに引き立てていた。

 あるいはとんでもなくどうしようもない主人公を演じた文字通りの『ダメな男じゃダメですか?』(2022年、テレビ東京系)の好演も記憶に新しい。いずれにしろ、どの町田君も、愛おしいことに変わりはなく、ダメ男キャラだからこそ、逆に滲みでるものがある。ダメを逆手に取る町田啓太は、今、覚醒した感があるのだ。