- 大学の受験料は私立1校あたりの目安は3万5,000円
- 「国の教育ローン」を利用することで、事実上受験費用を分割払いにできる
- 学資保険やつみたてNISAを利用すれば、効率的に受験費用を貯めることができる
解説
その後、ウェルスマネジメント推進本部に異動し、富裕層を中心とした資産承継や資産形成コンサルティングに従事。バランスの取れたポートフォリオを提案し、資産防衛、形成を図りながら、次の世代に資産を承継する戦略を提案。
■保有資格
証券外務員一種
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
生命保険募集人
損害保険募集人
その後、ウェルスマネジメント推進本部に異動し、富裕層を中心とした資産承継や資産形成コンサルティングに従事。バランスの取れたポートフォリオを提案し、資産防衛、形成を図りながら、次の世代に資産を承継する戦略を提案。
■保有資格
証券外務員一種
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
生命保険募集人
損害保険募集人
大学受験にかかる費用
大学受験にかかる費用は、大きく分けると「予備校の費用」「受験料」「入学金」の3つです。
・予備校の費用
予備校の費用の主な内訳には、以下のような費用があります。
・入学金:3万~10万円程度(予備校により異なる)
・授業料:年間10万~100万円程度(コースや授業回数により異なる)
・その他(教材費、模試など)
常陽銀行のアンケート結果によれば、授業料の年間平均相場は514,210円です。コマ数や授業形態によっては100万円以上かかることもあります。
・受験料
受験料は、どの大学を受けるか、何校受けるかによって変わります。私立大学の一般入試の受験費用を見てみましょう。例えば、早稲田大学の場合、多くの学部で共通テスト利用入試が2万円、一般選抜で3万5,000円となっています。
・入学金
大学の入学金も、学校によってさまざまですが、早稲田大学の場合は20万円です。文部科学省が公表している「2021年度学生納付金調査結果」によると全国の公立大学の平均入学料は、地域内で22万8,613円、地域外で39万1,305円となっています。
例えば予備校に1年通い、早稲田大学の一般選抜のみを受け入学した場合に最低かかる費用目安は、以下の通りです。
・予備校入学金3万円+授業料50万円+受験料3万5,000円+入学金20万円=76万5,000円
ここに大学の授業料などの学費が上乗せされます。国公立なら年間50〜60万円、私立なら100〜150万円ほどかかります。
実際は、複数の大学や学部を受験する学生も多く、受験スケジュールによっては滑り止めで受かった大学の入学金を余分に払う必要もあります。そのため志望校の数によって、受験費用はさらにかかると想定したほうがいいでしょう。
受験費用は分割払いにできる?
「人生の三大資金」といわれる教育費のなかでも、特に大学受験に関する費用(予備校代や受験費用、大学の入学金など)は大きなウエイトを占めます。ただし政府系金融機関の日本政策金融公庫が実施する「国の教育ローン」などを利用すれば、受験費用を事実上分割払いにすることが可能です。融資限度額は、1人あたり350万円以内で一定の要件を満たすと450万円以内となります。(年収条件あり)
2022年5月2日時点の金利は年1.8%(固定金利・保証料別)と民間の金融機関に比べて、一般的に低く設定されている傾向です。また母子家庭や父子家庭など条件に当てはまる場合は、金利が-0.4%優遇されます。
返済期間は、最大18年以内で担保も不要ですので、非常に良い条件で受験費用を借りることが可能です。例えば国の教育ローンを利用して、受験費用を18年間の分割払いにすれば、受験する子どもも大学卒業後に返済を手伝うこともできます。
教育ローンは、大学の授業料などの学費にしか充当できないと思っている人もいるかもしれません。しかし教育ローンは、予備校代などを含めた受験にかかる費用にも充当できます。
受験費用を用意する方法
大学受験の費用を前もって準備しておくのにおすすめの方法は「学資保険」「つみたてNISA」の2つです。
・学資保険
学資保険とは、生命保険会社で加入する教育資金を貯めるための貯蓄型の保険です。保険加入時に設定した受取開始年齢や保険料の払込期間に達すると進学祝金や満期保険金を受け取ることができます。
アフラック生命保険の学資保険シミュレーションでは、親が30歳、子どもが6歳のときに保険に加入し、17歳で満期180万円と仮定すると、保険料は毎月1万円4,000円程度でした。毎月1〜2万円程度であれば、継続しやすい家庭もあるのではないでしょうか。
・つみたてNISA
つみたてNISAとは、2018年から始まった少額投資非課税制度です。長期積立分散投資を前提としており、将来的な教育費のために少しずつ資産形成ができます。年間の非課税枠は40万円、非課税期間は最大で20年ですので、最大で800万円(2022年から始めた場合)の積み立てが可能です。
投資と聞くと不安に感じるかもしれません。しかし投資対象となる商品は金融庁が選定した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されているため、資産形成に適した商品です。
・祖父や祖母からの教育資金贈与
受験生の祖父や祖母に余裕資金がある場合は「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」を利用することもあわせて検討してみましょう。この制度を活用すれば子ども一人あたり贈与額最大1,500万円までが非課税となります。
教育資金を有効活用できるだけでなく、場合によっては相続税対策にもなりますので祖父や祖母に利用が可能か確認してみましょう。
文・fuelle編集部