独創的作風により、新作発表のたびに熱い注目を集める映画監督、クリストファー・ノーラン。デジタル全盛期の現在において、彼はなぜアナログにこだわるのか?我が道を貫くクリストファー・ノーランの作家性と過去作品の魅力に迫ります。

クリストファー・ノーランのプロフィールを紹介

本名:クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)
出身地:イングランド・ロンドン
生年月日:1970年7月30日(2019年現在49歳)
居住:アメリカ・ロサンゼルス

クリストファー・ノーランは、1998年に『フォロウィング』で長編監督デビュー。彼の名を世に知らしめたのは第2作目の『メメント』です。

2000年代になると、クリストファー・ノーランは『バットマン』新3部作の監督に抜擢され、ヒーロー映画とは思えないリアルな世界観を生み出すことに成功しました。

そして、天才映像作家としての知名度を高めたあとも、趣向を凝らした作品を続々と発表。2017年の『ダンケルク』は、アカデミー賞8部門ノミネートという快挙を成し遂げています。

クリストファー・ノーランの最新次回作は2020年公開予定の「テネット」!

クリストファー・ノーランが、前作『ダンケルク』から実に2年ぶりに監督を務めた最新作は、スパイアクション大作『テネット』になる予定です。

彼の徹底した秘密主義により、どんな作品になるかは全容が明らかになっていませんが、世界をまたにかける壮大なスケールの映画であることは間違いないようです。

主演は、あの名優デンゼル・ワシントンの息子であるジョン・デビッド・ワシントン。全米での公開日が2020年7月17日に決定したので、日本でも東京オリンピック前後には観られるかもしれませんね…!

クリストファー・ノーランのおすすめ映画ランキングベスト11!

作品ごとに圧倒的インパクトで映画ファンの度肝を抜いてきたクリストファー・ノーランですが、共通しているのはストイックなリアリズム追求とフィルム撮影へのこだわりです。

CGに懐疑的な彼が、手間を惜しまずアナログ手法で創り出す作品世界は、まさに映像マジックの極み。緻密に計算されたストーリーテリングとサウンドも相まって、至福の映画体験を観客に提供します。

ここからは、クリストファー・ノーランが手掛けた全作品をランキング形式で振り返ります。合わせて、奇才監督の類まれなる職人技についてご紹介していきますよ!

クリストファー・ノーランの映画ランキング第11位:インソムニア

ノルウェーの同名映画をリメイクした作品。白夜に包まれたアラスカの田舎町を舞台に、初老の刑事が少女殺害事件を捜査するサスペンスです。

クリストファー・ノーランらしさが際立っているのは、不眠症に悩む主人公の深層心理と白夜の描写を重ねることで、出口の見えない陰鬱なパラドックスを表現しているところ。

公開当時は「なんだかスッキリしない映画」などと批評されましたが、実はそれが監督の狙いだったりします。

クリストファー・ノーランの映画ランキング第10位:フォロウィング

全編にわたり白黒撮影されたフィルム・ノワール調のミステリーで、クリストファー・ノーランがおよそ1年を費やして仕上げた渾身の監督デビュー作。

時系列を大胆にシャッフルしながら網の目のように伏線を張り巡らせ、クライマックスで一気に回収していく構成が白眉の1本です。

この時間軸を巧みに入れ替える手法は、監督2作目の『メメント』にも受け継がれています。

クリストファー・ノーランの映画ランキング第9位:プレステージ

19世紀のロンドンを舞台に、ライバル関係にある2人の天才マジシャンの騙し合いを描いたサスペンス大作です。

この映画は、物語の起である「プレッジ(確認)」、承・転にあたる「ターン(展開)」、そして結となる「プレステージ(偉業)」という、マジックの基本構成に基づく3つのパートで進行していきます。

物語のカギとなる奇想天外なトリックを受け入れられるかどうかで評価が分かれますが、クリストファー・ノーランらしさは十分に味わえる作品といえるでしょう。

クリストファー・ノーランの映画ランキング第8位:メメント

10分間しか記憶を保てない「前向性健忘症」を患う男の復讐劇を描いた作品で、巷では「超難解映画」として有名なクリストファー・ノーランの出世作。

ノーランお得意の時系列倒置テクニックにより、ストーリーが逆再生的に展開していくため、一度観ただけでは理解不能な内容になっています。

スッキリしたい人のために、DVDの特典には時系列を整理したバージョンが収録されていますが、これが思いのほか退屈という声が多く上がっているようです!逆にいかに『メメント』がノーランマジックが利いた作品であるかがわかります。