昔に比べて、女性の生き方も多様化してきて、結婚・出産へのプレッシャーは少なくなってきましたよね。でも、親や友だちとの考え方や価値観の相違から、いまなお結婚・出産へのプレッシャーを受けている人も多くいるはず。今回は、同じような体験を集めた実録シリーズ「女性が受ける圧力」から、人気記事を再録します。ほんの数年前のことですが、今も変わらないエピソードと感じる人もたくさんいるかもしれませんね…。(初公開2017年6月16日、情報は掲載当時のものです)。

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 アラサーの独身女性は結婚、出産に加えて仕事と、次から次へとプレッシャーがかかる世代。特に出産に対してはセンシティブになる年頃でもありますが、身内や親しい人から悪意のない“圧力”をかけられる女性も少なくありません。

「結婚はもういいから子供“だけ”は…」と父に言われた37歳・派遣OLの葛藤
(画像=『女子SPA!』より引用)

※画像はイメージです(以下同じ)

 独身の森田彩香さん(仮名・37歳・派遣社員)も、その1人。

「結婚したいし、子どもも欲しいと思っているからこそ、私だって焦っているんです。焦っているからこそ周りに何か言われると『分かってるから!』とキレたくなってしまう。もう放っておいて欲しいんですけどね……」

 現在の派遣先は中小企業で、男性はほぼ既婚者という状況。森田さんは、誇張ではなく石田ゆり子に似た清楚系の美女で、肌もきめ細やかで白く、見た目は実年齢には見えません。

私の幸せよりも自分の幸せ?家族のキツイ一言

 基本的に交通費&ボーナスなしの独身アラサー派遣OLは、蓄えを欠かさずとも将来が不安なのです。結婚相談所に料金を支払ってまで婚活をする勇気が持てず、職場にも出会いなし。

 そんな森田さんを両親が心配しているのは分かりきっていますが、森田さんは一人娘。季節の変わり目ごとに実家へ帰るようにしていましたが、GWのある日、親から放たれた言葉に傷ついたとのことです。

「結婚はもういいから子供“だけ”は…」と父に言われた37歳・派遣OLの葛藤
(画像=『女子SPA!』より引用)

「夕食のとき、今まで出産に対して何も言わなかった父から『結婚はもういいから、子ども“だけ”は産んで欲しい。孫の顔を見てから死にたい』と言われました。申し訳ない気持ちと同時に、『孫の顔さえ見ることができれば私の将来は心配じゃないの?』と、怒りを感じてしまったのです。

 37歳で独身、派遣の私が子どもを産んでも、近い将来、生活が行き詰まることは目に見えているはず。まずは幸せな結婚を望むのが親だと思っていましたから、結婚というステップを飛ばして“出産”と言われた瞬間、親は私の幸せより自分の幸せを優先するようになってしまったんだ……と寂しくなりました。

 両親の老いと自分の不甲斐なさを突きつけられた気がしたんです。しかも母から『そうねえ、彩香もそろそろ“おばあさん”だし』と、追い打ちをかけられてしまいました。自分の娘を“おばあさん”扱いするのってどうかと思いませんか。いい年をして子どもじみていますが、私、その言葉に『こっちだって好きで独身でいるわけじゃないんだから!』と反発してしまいました」