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今市隆二の新曲「辛」が「ギャルなの?」とザワザワ。確かな“R&Bへの追求”も
「Best Friend’s Girl」(rhythm zone)
本題の「辛」に話を戻そう。「辛 マジで辛」。やっぱりクセになる。続く「と思う前に俺に鬼電してよ」。過去の音楽に対するこだわりを貫く、どこか懐かしいサウンドである反面、歌詞は今風の今市ワールドが押し出される。フレキシブルな弾みが特有のビートを刻み、古さと新しさを折衷した唯一無二のグルーヴ感とフローがある。
シンプルでエモーショナルな「辛」の歌詞を読み込み、中毒性のあるサウンドをリピートするうちに、ふと頭をよぎるのが、「Best Friends’s Girl」であるのは、なぜだろう?
ピアノ独奏のイントロがあり、指鳴らしで一拍、ヴォーカルが「誰よりも好きなのに 誰も知らない my love to you」と歌い出す。この歌いだしは、今市が担当。つまり今市が、今年12年目に入った「三代目JSB」の歴史を刻みはじめたきっかけの音ということになる。
この事実に思い当たると、今市隆二のルーツは、グループのデビューシングルからすでに確かなR&Bフローとして確かめられる。この繊細な歌声を、何度でも聴き直し、いつまでも聴いていたい。そしてこのマスターピース(傑作)をずっと抱きしめていたい。
<文/加賀谷健> 加賀谷健 音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。 ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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