旅館や鉄道会社の日帰りプランを利用して、気軽に旅行気分を味わってみませんか?時間があまりないという人でも、日帰りで美味しい料理や温泉、散策を楽しむと気分転換になるものです。今回は、大阪市内からも比較的近い、和歌山市の加太(かだ)地区を紹介します。名産の鯛を使った料理も味わってみてください。
紀淡海峡を望む港町「加太」
和歌山市の郊外にある加太は、静かな海に面した港町です。和歌山県と四国の間にある紀淡海峡(きたんかいきょう)を望むこの地は、古くから景勝地とされ、主に京阪神などから観光客が訪れていました。
集落内には旅館、民宿や土産物・飲食店もあり、漁港で水揚げされる新鮮な魚を使った料理がいただけます。特に名産の鯛を使った料理や、冬のクエ料理、ところてんが名物で、旅館や飲食店で味わうことができます。
旅館「加太海月」で楽しむ鯛料理と天然温泉
加太には大小の旅館や民宿があり、美しい眺望や海鮮料理、天然温泉を売りにしています。日帰り利用の客も受け入れており、温泉入浴と昼食がセットになったプランが、手頃な料金で用意されています。忙しくてなかなか宿泊できないという人でも、旅行気分が味わえますよ。
今回筆者は、南海電車の切符がセットになった日帰りプラン(4,980円)を利用し、加太を訪れました。昼食と温泉入浴に選んだ施設は、客室や露天風呂からの眺めも素晴らしい「シーサイドホテル加太海月」です。
日帰りプランの料理は、加太名産の鯛が味わえるミニ会席です。内容は、前菜、お造り、鯛のしゃぶしゃぶ、鯛の荒炊き、ご飯と汁物・香の物、食後のデザートです。見た目も美しい前菜や新鮮なお造りは、見ているだけで食欲をそそります。
こちらは鯛のしゃぶしゃぶです。鍋にくぐらせ、少し色が白くなれば、ポン酢に付けていただきましょう。新鮮な鯛のしゃぶしゃぶは、臭みもなく、ほろほろと崩れるような食感と淡泊な味わいが特徴です。
鯛の荒炊きは、頭の部分を使った「かぶと煮」ですが、食べられる部分は多く、鯛の味を堪能できます。脂の乗った鯛に、少し濃い目の甘辛い味付けがされており、ご飯がすすみそうです。
このプランでは、別料金(プラス1,000円)で「あわびのバター焼き」が付けられます。バター焼きにすることにより、あわびの濃厚な風味がより引き立っています。
食後のデザートは、加太特産のところてんです。ところてんは、関西では黒蜜を付けて食べることが多く、こちらでも黒蜜味になっています。つるつるとした食感とさっぱりとした甘さが楽しめます。
紀淡海峡を望む大浴場で天然温泉を楽しもう
大浴場では、内湯、露天風呂の両方に加太温泉の湯が使われています。泉質は、お肌がすべすべする「炭酸水素塩泉」なので、気持ちよく入浴できます。
露天風呂からは、紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島や淡路島、遠くは四国まで見渡せる絶景が楽しめます。この開放感あふれる景色を眺めていると、ついつい長湯してしまいそうですね。