この記事は中野晴啓氏の著書『普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方』の内容を抜粋したものになります。
前回の記事はこちら
株の短期トレードはなぜ「普通の人」には向かないのか？
定期預金のデメリットは「利率が低い」だけではない
※以下、書籍より抜粋
お金がない人ほど投資をしたほうがいい
「投資をするなら100万円くらいの資金が必要ですよね」
「投資はしたいけれども、今はまだお金がないので始められません」
全国でセミナーなどをしていると、参加者の方から、このような言葉をいただきますが、「う～ん、そうじゃないんだよな......」というのが正直な気持ちです。
声を大にして申し上げたいのですが、投資は少額資金から始めることができます。現在は、100円、1000円などから投資をスタートできる商品もあり、投資のハードルは下がってきました。
「投資するなら100万円が必要だ」というのも、全くの的外れです。極端な話、インターネット証券会社を利用すれば、今時、投資信託なんて100円から買えてしまうのです。
「お金がないから投資を始めることはできない」という言い訳は、もはやできなくなったのです。
だから、今すぐにでも投資を始めてください。投資は、「お金が貯まったら始める」ものではありません。お金がないからこそ始めるものなのです。
銀行預金は、余裕がある人が使うもの
現在の都市銀行の普通預金の金利は0.001%。1回時間外にATMでお金をおろしたら、金利も飛んでしまいます。方法にもよりますが、やはり投資を上手に組み合わせて運用する必要があるのです。預金にお金を預けたまま寝かせておけるのは、それこそ元本だけで数十億円の資金があって、資産運用する必要がない、余裕のある人だけです。
今すぐ「積立投資」を始めてほしい
富裕層ではない普通の人たちは、お金が貯まってから投資を始めるのではなく、資産形成をしたいと考えた時点から投資を始めたほうがよいのです。
なぜなら、そのほうが時間の節約になるからです。
資産運用をするためには、時間を味方につけることが大事です。少しでも資産を多く積み上げるには、1年でも早く資産運用をスタートさせるべきでしょう。
また、「ある程度、お金が貯まったら投資を始めたい」と言っている人ほど、実はお金が貯まっても投資を始めない傾向が見られます。つまり、「ある程度、お金が貯まったら......」というのは、単なる言い訳に過ぎないのです。だから、思い立ったら即、投資を始めましょう。
スタートとしてお勧めなのは、投資信託による積立投資です。積立投資なら、100万円、200万円というまとまった資金がなくても、誰でも簡単にスタートすることができます。できたら毎月5万円、なければ1万円でも結構ですので、とにかく積立投資を始めてみてください。
そして、毎月1万円から始めた人は、どこかの時点で積み立てるお金を増額させることをお忘れなく。少しでも多く老後の生活に必要な資産を築くためには、そのくらいの努力はして然るべきです。2000万円の道も1万円から始まるのです。