今年2月に7枚目となる最新アルバム『ラヴ・サックス』をリリースしたアヴリル・ラヴィーン。トラヴィス・バーカーを始めとしたプロデューサー陣を迎えて制作されたこのアルバムは、彼女の原点回帰ともいえるポップ・パンク全開の作風となっており、キャリアを積んだ彼女のミュージシャンとしての芯の強さと、柔軟さが入り交じるまさに傑作と呼ぶに相応しい内容だった。そして、今月6月3日には20年前にリリースされたアヴリルのファースト・アルバム『レット・ゴー』を20周年記念盤として新録楽曲などを織り交ぜる形で発表している。そんなアヴリルより届けられたのは音楽配信サービス、スポティファイのなかで定期的にリリースされている<スポティファイ・シングルス>。これまでもコールドプレイやアラニス・モリセットを始め数々のアーティストが出演しているこの企画に今回アヴリルが登場することとなった。
ロサンゼルスにあるスポティファイ・スタジオでレコーディングされた本作のうち1曲は、アップビードなパンク・ロック曲である「ラヴ・サックス」のアコースティック・ヴァージョン。こちらの新ヴァージョンはよりアヴリルのヴォーカルがフォーカスされ、又、2000年代初期のアヴリルを思い起こすようなサウンドが散りばめられている。もう1曲のアデル「ハロー」のカバーは、オリジナル曲のもつスモーキーでソウルフルなバラード・サウンドに、アヴリルらしいポップ・パンク・テイストが加えられている。アヴリルのエッジ―なヴォーカルとエレキ・ギターによって、この世界的名曲が新たなオルタナ・アンセムとして生まれ変わっている点が興味深い。このシングルのリリースにあわせて、アヴリル本人からは以下のコメントが寄せられている。
アヴリル・ラヴィーンによるコメント
「アデルの「ハロー」は大好きな曲で、この曲のカバーがどうしてもやりたかったの。『スポティファイ・シングルズ』でようやくこのカバーが実現して、「ラヴ・サックス」のアコースティック・ヴァージョンもやることができて、すごく楽しかったわ」
現在はツアー中のアヴリル。いったん、自身のカナダ・ツアーを終えて、今はマシン・ガン・ケリーのツアーに帯同中という多忙な日々を送っている。そして日本では今年11月に待望の来日公演も控えている。リリースされたばかりの新音源を堪能しつつ、来日公演を楽しみに待とう!