「オレはもういい、ごめん」セックスの話はタブー
「その話題がタブーになって、そこから双方がどんどん引け目を感じていくことでしょうね」
自身もセックスレスの経験があるチホさん(39歳)はそう言う。結婚して10年たった今年の春に離婚したばかり。
「うちは“出来ちゃった婚”だったんですが、それっきりレスでした。だから結婚してから一度もしていないんです。
私から何度も誘ったけど、夫は『疲れているから』の一言だけ。子どものことはかわいがっていたけど、ふたりの会話はどんどん減っていった。そのうち『子どもがいるんだから、今さらする必要もないだろ』と言ったんです。セックスって必要だからするものなの? 私はあなたに触れたいし、愛されていると感じたいと言ったけど、夫は『オレはもういい、ごめん』と」
みじめだったとチホさんは言う。女として見られていないことが、そしてひとりの人間として敬意をもってもらっていないことが。
「そうなるともう、私からセックスの話題は出せない。夫もその話はしない。日々の会話は子どものことばかり。次第に子どもを通してでなければ会話ができなくなっていきました。寂しかったし、自分の中で夫への愛情が薄れていくのも感じていた」
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