ふわふわのパンにたっぷりの生クリームを挟んだイタリア・ローマ発祥のお菓子「マリトッツォ」。2021年を象徴するスイーツといってもよいでしょう。ところが、2022年に入ると、早くもブーム終焉の声が…。ブームのきっかけと背景を探ってみました。

そもそもマリトッツォブームとは

マリトッツォは、「カルディコーヒーファーム」を運営するキャメル珈琲が2020年11月に発売したのが先駆けとされています。その後、2021年6月ごろからコンビニやパン屋さんなどで並び始め、この年を象徴するスイーツに。『日経トレンディ』が発表した「2021年ヒット商品」でも、6位にランクインしました。

パンに生クリームを挟んだスタンダードなものからカスタードホイップを挟んだもの、生クリームに果物を加えたものなど、メーカー各社がさまざまなマリトッツォを発売し、バリエーションの多さがブームを支える一因となりました。

加えて、パンからはみ出さんばかりのクリームの量が目を引くその見た目は、インスタグラムなどSNSとの相性もバッチリ。SNS映えする見た目のインパクトも、ブームを後押ししたといえます。

マリトッツォブームは終焉したのか

2022年に入ると、マリトッツォのブームは落ち着きつつあります。「日経クロストレンド」の「マリトッツオ」の検索者数調査によれば、2021年6月には推計40万人を超えていましたが、2022年2月には5万5,000人にまで減少しています。

この調査によると、「マリトッツォ」と掛け合わせて検索されている言葉として「カロリー」が登場しており、生クリームたっぷりの見た目に「カロリーが高そうだけど大丈夫なのか?」と不安を感じる人が相当数いることがわかります。SNSなどでも、マリトッツォブームの終焉がささやかれるようになりました。

しかし、2022年6月にはローソンからメロンパンにソフトクリーム味のホイップを挟んだ「メロトッツォ」が発売されるなど、新たなバリエーションが生まれています。