小栗旬主演の『日本沈没―希望のひと―』(2021年/TBS系)や、今期では今田美桜主演の『悪女』(日本テレビ系)など、過去の映像作品をキャストやストーリーを現代に置き換えて現代版として制作される“リメイクもの”の作品が昨今のドラマで目立ちます。
(画像:日本テレビ『悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?』公式サイトより)
ここ数年でも『東京ラブストーリー』や『ヤヌスの鏡』(いずれもFOD配信ドラマ)などが“令和版”として制作されたのも記憶に新しいところです。
昭和ブームも相まって、80年代から90年代ドラマににわかに注目が集まる今、リバイバルの期待が集まる平成の名作ドラマを紹介していきたいと思います。
『29歳のクリスマス』ジェンダー問題など時代錯誤じゃない魅力
1994年にフジテレビ系で放映され、今もなお記憶に残る名作ドラマとしてファンが多い『29歳のクリスマス』。主演・山口智子さんが、松下由樹さんや柳葉敏郎さんと繰り広げる友情模様や恋・仕事に葛藤する等身大の姿が印象的でした。
(画像:ドラマ『29歳のクリスマス』FOD公式サイトより)
バブルも終わり就職難も叫ばれ始めた時代の転換期に生まれたこのドラマ。女性が仕事に対し真摯(しんし)に向き合い、ジェンダー問題に悩む姿、そして結婚を選ばない結末など、そのままリバイバルしても時代錯誤ではない魅力があります。
2003年には韓国映画として、2013年には韓国ミュージカルとしてリメイクもされ、また脚本の鎌田敏夫さんが書き下ろした10年後を描いた小説『29歳からのクリスマス・再会』も電子書籍として発表されています。今や、いつリメイクされてもおかしくない作品であると言えます。
『未成年』若き日のいしだ壱成、香取慎吾、反町隆史が登場
3度目の離婚、トルコでの植毛など、テレビでは見かけなくなったにもかかわらずなにかと話題に事欠かない俳優・いしだ壱成さん。1995年、彼が当時20歳の時に主演し、最高視聴率23.2%(関東地区 ビデオリサーチ調べ)を記録を記録した大ヒットドラマがこの『未成年』です。
脚本・野島伸司氏の当時の作風である社会の暗部を過激な手法で描いた物語は、注目を集め、主演のいしださんはもとより香取慎吾さんや反町隆史さん、河相我聞さんなどの主要キャストの俳優さんたちの出世作となりました。
『未成年 DVD-BOX』(TBS)
歌姫として一時代を築いた浜崎あゆみさんが出演していたことも後の話題になりましたね。現代を舞台にリメイクとなれば、この独特な世界観をどう描くのかがとても気になります。今も活動する主要キャストが多いため、特別出演やゲスト出演など話題を集めること間違いなしでしょう。