妊娠中の運動は、筋肉の強化や健康状態を保つことを目的とします。
そして、これまではウォーキングや水泳、エアロバイクなどの運動を取り入れる人が多かったのですが、ここ数年で受講者がグンと増えてきている“マタニティヨガ”も注目の存在。
しかし、ヨガの経験者でさえ「マタニティヨガって、どのようなことをするの?」という疑問や不安を抱くというのですから、未経験者にとってはちょっと縁遠い存在になってしまっているかもしれません。
そこで、この記事ではマタニティヨガがどのようなものなのかを詳しくお話ししていきたいと思います。
マタニティヨガとは?効果は?
「マタニティ」という言葉を辞書でひくと母性と記載されていますが、日本では妊娠中の人をさす言葉として広く使われています。
つまり、マタニティヨガは妊娠中の人がおこなうヨガのこと。
最初にお伝えしたように妊娠中の運動は筋肉の強化や健康状態を保つことを目的としているのですが、マタニティヨガはそれに加えて次のような効果にも期待できると言われています。
出産に必要な筋肉・骨格作り
マタニティヨガでは、出産に必要とされる筋肉を強化したり、骨格を整えたりするようなアーサナ(ヨガポーズ)を解剖学に基づいておこなっていきます。
例えば、どんどん大きくなってくるお腹を支えるための下半身の筋力アップや、正しい姿勢の維持、出産に大事な骨盤底筋群(骨盤の底に位置する筋肉)を収縮・弛緩させることを目指したアーサナはマタニティヨガの代表的なポーズとなります。
また、妊娠中からしなやかな筋肉をつけておくことは出産時だけでなく、産後の体型の回復にも役立つでしょう。
マイナートラブルの解消
妊娠をすると、ホルモンの関係で急激に体が変化します。
すると、体の状態や機能に対応しにくくなり、腰痛・肩こり・便秘・足のむくみなどの妊娠に伴って生じる不快症状“マイナートラブル”に悩まされるようになるのです。
ヨガが可能になる安定期以降は、このマイナートラブルの解消に役立つアーサナをおこない不調の緩和を目指します。
揺らぐ心のケア
呼吸や瞑想、筋肉がほぐれることで、体・生活の変化だったりホルモンの関係だったりで生じる不安・いらだちなどの心の揺らぎを静める効果に期待できます。
呼吸法や痛み逃しの練習ができる
「陣痛が怖い」と思っている人は多いでしょう。
マタニティヨガでは陣痛の痛みを逃す呼吸法やアーサナをおこなうので、妊娠中に繰り返し練習して体に馴染ませておくことでリラックスして出産に臨む準備ができます。