仕事帰りに誰でも1度は足を運んだことのある居酒屋。お店によってコンセプトがあったり、オリジナルのメニューがあったりとお客様を飽きさせない魅力でいっぱいです。今回は1年半厨房兼ホールとして働いた経験を基に居酒屋での仕事について詳しくご紹介します。
居酒屋の仕事内容ってどんな感じ?
まずは居酒屋での仕事についてご紹介します。ホールや厨房など、担当する場所によって仕事内容が異なってくるのでしっかりとチェックしましょう。
ホール業務
居酒屋で働くとなると一番に思い浮かぶのはホールでの仕事ではないでしょうか。酒類を扱う居酒屋ですが、ホールでの仕事内容は普通のファミレスや飲食店と特に差はありません。
ホールの主な仕事は
- お客様を案内する
- オーダーを受ける
- 厨房にオーダーを通す
- 完成した料理や飲み物を客席に運ぶ
- レジで会計をする
- テーブルの片付け
などがほとんどです。それ以外に役職がついたり、店長などになるとお客様からのクレーム対応なども含まれてきます。
厨房業務
お店の大小によっても異なってきますが、居酒屋で働き始めた最初の頃は食材の下処理や洗い物など雑用から入ります。そこから認められればどんどん仕事を任されるようになります。厨房の主な仕事は
- 食材の在庫確認、仕入れ
- 料理の仕込み
- お酒やドリンクの用意
- オーダーされた料理の作成
- 従業員のまかない作成
- 皿洗い
- 厨房の清掃
などがあります。一見するとホールの仕事の方が大変なのでは?と思う人もいるかも知れませんが、厨房の中は常に高温で慌ただしく、休む間もなく動き続けるのでかなり体力を消耗します。
呼び込み、チラシ配り
よく街中や繁華街で「居酒屋どうですか?」なんて声をかけられた経験がある人も多いはず。この声掛けも仕事ととして与えられることがあります。お店が暇な時期や新人でまだ店内の仕事を覚えきれていない段階の頃や声の小さい人が練習として外に出て呼び込みをすることが多いです。
また、大抵の場合はお店で実際に働いている店員がやりますが、中には呼び込み専門で人を雇い外で呼び込みをしてもらうこともあります。
居酒屋の1日のスケジュールは?
居酒屋での仕事の流れとはどんなものなのでしょうか。お店によっても異なってきますが、今回は私が働いていたお店のスケジュールをご紹介します。
営業開始3時間前に出勤
私が居酒屋で働いていたときは、厨房兼ホールでの勤務でメインが厨房だったので他の人よりも早く出勤していました。遅くてもお店がオープンする2時間前に出勤して前日に確認した在庫状況をもう一度確認し直して必要なものは買い出しや発注をします。
在庫確認と買い出しが終わったら、その日に必要な野菜や食材の仕込み、お通しの作成などをします。個人経営の小さな居酒屋だったので仕込みなどは1〜2人でやっていました。
客席のセッティングと開店準備
ある程度の仕込みが終わる頃にはホールスタッフも出勤してくるので一緒に客席のお箸や調味料の補充、看板出しなどいつお客様が来店しても大丈夫なように開店準備をします。開店準備ができていつでもオープンできる状態になったら予約状況の確認と、何時に誰が出勤して退勤するかのシフトの再確認をします。
また、新人の人がいる場合は仕事を覚えてもらえるよう、オープンまでの開いた時間で研修や質疑応答などをします。
営業開始後は各持ち場の仕事をする
営業開始時間になったら看板の電気をつけてお客様が入店できる状態にします。日によって営業開始すぐにお客様が来店しないこともよくあるので、その時間は各持ち場のやり残した仕事がないか再確認したり、新人研修の続きを行ったりします。
お客様が来店したら各持ち場の仕事をしつつ、しっかりと連携をとってスムーズにお客様に提供ができるようにします。
休憩時間は1時間、まかないや各自軽食を取る
居酒屋の営業時間は夕方〜朝方にかけてなのでお腹が空きやすいです。また、常に動き回る仕事なので食事を取らないと体力が持たず、かなりつらいです。そのため、休憩時間はお店のまかないを食べたり自分で持ってきた食事を取ったりする人がほとんどです。
まかないはお店にあるメニューの中から選ぶ場合もありますが、私が働いていた居酒屋はメニューとは別に材料があれば食べたいものを作って出していました。新メニューの試作品をまかないとして出して意見をもらうこともよくありました。
営業終了後は各持ち場の清掃と片付け、売上の計算をする
営業終了後は各持ち場の片付けや清掃をする人と売上の計算をする人、厨房の在庫確認をする人にわかれて作業します。分担しないと全ての仕事が終わるまでに2〜3時間はかかってしまうので、ラストまで残った人全員で協力して作業します。
もちろん、学生の人やその日用事があって始発で帰宅したい人は閉店作業をせずにそのまま帰宅することも可能です。
居酒屋の給料や年収は?ボーナスはある?
居酒屋での仕事は時給が良くて楽しいというイメージが強い人も多いのではないでしょうか。実際のところはどうなのか、ボーナスなどの臨時収入はあるのかなど詳しくご紹介します。
アルバイトの時給は人によって異なる
居酒屋アルバイトの時給は全員が統一ではなく、勤務時間や勤務年数、できることの多さなどによって異なります。特に同じ時期に入店したとしても深夜帯に働ける人の方が時給が高くなる場合がほとんどです。
また、居酒屋が混雑する金曜日の夜〜週末、祝日に勤務できる人は時給がアップします。だからといって終電までの人は時給が低いというわけではなく、最低でも1000円以上のお店ばかりなのでアルバイトの中では高時給の仕事です。
正社員の場合は月給制
居酒屋の仕事=フリーターやアルバイトというイメージが強いですがもちろん正社員の募集もたくさんあります。正社員の場合は時給制ではなく、月給制で20〜30万円前後のお店がほとんどです。
しかし、正社員の場合はここから保険料などが引かれてしまうため実際に30万円もらえるというお店は少ないかもしれません。昇給制度もあるので常にお給料が少ないわけではなく努力次第で高収入を得られます。
ボーナスを貰える可能性は少し低め
収入とは別に支給されるボーナスは働く人にとって嬉しいものですよね。ですが、居酒屋の仕事でボーナスが支給されるかというと少し難しいかもしれません。
特にアルバイトの人がボーナスを支給されるということはほとんどなく、評価制度のあるお店のみと考えたほうが良いです。社員の場合は基本的に年に2回のボーナスがありますが、お店によっては売上が少なかった場合ボーナスカットや支給されないということもあります。
居酒屋の仕事のやりがいや魅力は?
では、居酒屋で働くことでのやりがいや魅力は何なのでしょうか。人気のある仕事だからこそのやりがいや魅力をご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
まかないが美味しい
居酒屋で働くきっかけでまかないがあることが理由の人も多いはず。特にまかないがある職場は一人暮らしの人にとって食費が浮くのでありがたいものですよね。
また、居酒屋はメニューの種類が豊富なので自由に食べたいものを選べるお店で働けば毎日好きな料理を食べることができます。私が働いていたお店は材料があれば好きなものをつくってOKだったのでその時にあるもので食べたいものを自由に作れたのも良かったです。
時給が高く、稼げる
居酒屋の時給は基本的に1000円以上なので短時間勤務でも他の職業より日給が高いです。さらに、毎日長時間働けば正社員として働くよりも高収入になる可能性があります。
また、努力次第で昇格や昇給の可能性もあるので頑張れば頑張った分だけ自分のお給料として反映されてモチベーションも保てます。
コミュニケーション能力が高くなる
毎日たくさんのお客様と会話したり、一緒に働いている店員同士の意思疎通が大切になる居酒屋で働くと自然とコミュニケーション能力が高くなります。例えば、どういうふうに話しかければ印象良く会話ができるか、どうすれば気分を害させずに伝えたいことを的確に伝えられるかが仕事上で重要になってきます。
初めはなかなかうまくいかなくても経験を積んでいくうちに絶対にその能力が身につくので、将来居酒屋以外の仕事に就いても役に立ちます。