山形を代表する寺院、立石寺(りっしゃくじ)は、山形市にある天台宗の寺院。通称「山寺」とも呼ばれ、みちのくを代表する霊場として、古くから信仰を集めてきました。今日でも悪縁を絶ち切り、良縁を結ぶお寺として人気のパワースポットです。また電車を上から望める撮影ポイントとして、撮り鉄さんが集まる意外な場所でもあります。紅葉の季節には、周辺の山々も色づき、秋色の競演が見事です。
立石寺はどんなところ?
正式には宝珠山阿所川院立石寺(ほうじゅさんあそかわいんりっしゃくじ)と称します。開山は西暦860年。円仁さんこと「慈覚大師」によって創建されています。山寺という異名のとおり、境内は山の麓から上へ上へと続いていて、その広さ約33万坪。そこに大小30余りの堂塔が建立されているお寺です。
立石寺では、石段を一段二段と登ることで、我が身の煩悩が消滅すると信仰されています。頂上の奥之院までの石段は、約1,000段ありますが、随所に見どころがあるので、ゆっくり登ればさほど辛くは感じません。
ついつい足元に気を取られがちですが、周辺には断崖に設けられた「修行の岩場」など、苛酷な修行を伺い知る場所も点在していますので、お見逃しなく。
あの句は、この地で詠まれた!
俳人「松尾芭蕉」が、この地を訪れた際に詠んだ「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は、とても有名ですね。山の中腹ほどに「せみ塚」があり、この芭蕉の句が刻まれています。土台石の下に、芭蕉が遺した短冊を弟子たちが埋めたことから「せみ塚」と呼ばれるようになりました。
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