保存食として便利な缶詰食品ですが、食べきれない場合や料理で使用して少しだけ残った場合、どのように保存していますか?缶に入れたまま保存している人もいるかもしれませんが、実はその保存方法では食べ物が傷んでしまうこともあるんです。そこで今回は、開封後の缶詰の正しい保存方法について見ていきましょう。

缶にラップして保存はなぜダメなの?

果物の缶詰は、缶内を塗装していないブリキ缶を使用しています。その理由は、果物に含まれる空気によって缶内に微量のスズが溶け出すことで、缶詰内の果物の色や香り・品質を守るためです。しかし、1度缶詰のふたを開けてしまうと、外の空気に触れることで開封前よりも多くのスズが溶け出してしまいます。

ラップで密閉しようとしても、ただラップをするだけでは缶とラップのすき間から空気に触れるのを防ぎきれません。また、密閉できない環境では、外から侵入した微生物が増えて缶詰の中身を傷めてしまうこともあります。

缶詰を開けたらできるだけ食べきることが基本ですが、残ってしまった場合に向けた正しい保存方法をご紹介します。

保存方法その1:他の容器に移し替えて保存

先ほど紹介したように、缶内を塗装していないブリキ缶については、缶を開けたらすぐに他の容器に移し替え、密閉して保存してください。

魚の缶詰のように、缶内を塗装しているものであれば、2~3日ほど缶にラップして冷蔵庫にて保存することもできますが、念のため他の容器に移し替えて保存することをおすすめします。