日々さまざまな人が訪れるホテルでは、宿泊拒否したくなるような非常識な宿泊客もいるようです。今回は、ホテルスタッフが実際に出会ったモンスター客のエピソードをご紹介します。

タバコの臭いがする…部屋の交換請求

(写真=PIXTA)

Aさんが勤務するホテルの禁煙ルームでは、お客様のチェックイン前に専門スタッフが入念に清掃し、臭いのチェックも行っているそうです。しかし、先日来館した宿泊客が「禁煙のはずなのにタバコのにおいがする。どういうことだ!いますぐ部屋を変えてくれ」とロビーに怒鳴り込んできました。

Aさんが急いで複数のスタッフと部屋を確認すると、「さっきタバコを吸ったのでは?」と感じるようなタバコの臭いがプンプンしたそうです。「お客様がわざと吸ったのでは?」と疑念を抱きながらも、Aさんはトラブルを避けるためすみやかに謝罪し、グレードの高い部屋に交換しました。

あとで清掃スタッフが部屋を確認したところ、使用済みのタバコの吸い殻がごみ箱から見つかったそうです。一生懸命対応したのにもかかわらず、最初から部屋の交換が目的だったのかと思うと、悲しい気持ちになってしまいますね。

バスルームでセルフヘアカラー

(写真=PIXTA)

ある日Mさんに清掃スタッフから呼び出しがあり、チェックアウト後の部屋に入ると、バスルームのいたるところに黒い汚れがこびりついていたそうです。ごみ箱にはヘアカラー剤の道具があふれており、バスルームで毛染めをしたのだとすぐに分かったのだとか。

「バスルームには毛染め禁止と警告文が書かれてあるのに、本当に信じられません」と語るMさん。染料は落とすのがとても難しく、きれいに落ちない場合もあります。この時は漂白剤などでなんとか落ちたそうですが、もしカーペットやシーツにもついていたら、代金を請求することになっていたそうです。

ビール片手に泥酔状態でチェックイン

(写真=PIXTA)

明らかに酔っぱらっている様子で来館した70代の男性。ビール片手にふらつきながらロビーにやってきました。部屋や施設の説明をしても、全く聞いている様子がなく、しまいには大声で歌いだす始末……。

とりあえず部屋に案内しようとしても、ロビーのソファーで突然横になり、持っていたビールをソファーにこぼしたり、介抱しようとするスタッフにしつこく絡んだりして、本当に迷惑だったそう。

「お客様は神様」なんて言われることもありますが、ここまでマナーの悪い宿泊客には来館しないで欲しくありませんね。