犬も人と同じく、毎日のデンタルケアが大切。口周りを触れるようになって、口の中に指を入れられても嫌がらないようになったら、デンタルシートや歯ブラシに挑戦してみませんか? ごほうびを使って、飼い主さんと愛犬が楽しみながら練習するのが1番のポイント。焦らず、無理をせずに愛犬を歯みがき好きにしましょう。
(監修:みゅう動物病院・動物看護師 朝倉舞佳さん)

1.ごほうびのタイミング

これがすべての練習の基本パターンです。

  • 1)ごほうびを見せた後に「マテ」をさせる
  • 2)デンタルケアの練習をする
  • 3)ごほうびを与える

デンタルシートや歯ブラシもお口の触り方と同じように、楽しく練習することが大切です。優しく声を掛けながら、上記の順番で取り組んであげましょう。

2.デンタルシートに慣れるための2つのステップ

いきなりデンタルシートを口の中に入れると愛犬に嫌がられます。
次のステップの順番で始めてあげましょう。デンタルシートは水、もしくは、ぬるま湯をつけて使ってください。

  • ステップ1.歯みがきペーストをなめさせる
  • ステップ2.デンタルシートで歯に触れる

ステップ1.
デンタルシートにつけた歯みがきペーストをなめさせる

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

デンタルシートに良い印象を持ってもらうための練習です。デンタルシートなどを人差し指につけて、歯みがきペーストをつけたり、ごほうびを乗せてください。その状態で、まずマテをさせます。そして、デンタルシートをつけた人差し指を舐めさせてください。デンタルシートに慣れることができたら、ほめてあげましょう。
※デンタルシートを愛犬が誤飲しないようにご注意ください。

ステップ2.
デンタルシートをつけて歯に触れる

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

デンタルシートを人差し指につけます。その状態で、ごほうびを見せてマテをさせましょう。その後、歯に触れてみてください。嫌がらずに上手にできたら、ごほうびをあげましょう。少しずつ触る時間を長くして、慣れさせてあげましょう。

☆ここまでできたご家族への宿題

  • デンタルシートを使って、切歯(前歯)→犬歯→臼歯(奥歯)の順番で磨く練習をする。
  • 歯ブラシに良い印象を持つ練習をする。(歯ブラシにごほうびをのせて食べさせる、または、歯みがきジェルやペーストを歯ブラシにつけて舐めさせる。)
愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

イラストの歯が茶色に塗られている箇所が、歯垢や歯石が付着しやすいです。

ここまで嫌がらずにできるようになれば
いよいよ歯ブラシに挑戦!

3.基本的な歯ブラシの方法

  • 歯ブラシでブラッシングをする前に
  • 歯ブラシの慣らし方
  • ブラッシング方法

歯ブラシでブラッシングをする前に

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

歯ブラシも楽しく慣れさせてあげることが大切です。無理せず短時間から始めてあげましょう。歯ブラシには水、もしくは、ぬるま湯をつけて使ってあげてください。

歯ブラシは脇を閉めて鉛筆を持つように持ちましょう。わしづかみにして持ってしまうと、力が入り、歯肉を傷付けてしまうことがあります。歯に歯ブラシを当てる強さは100g程度が良いです。また、歯ブラシの大きさは愛犬の切歯(前歯)2~3本分の大きさをおすすめします。1ヵ月に1回は新しい物に交換することもお忘れなく。

歯ブラシの慣らし方

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

まずはごほうびを見せてマテをさせます。そして、そっと歯に触れてあげてください。上手にできたら、ごほうびを与えてあげましょう。最初は切歯から始め、少しずつ犬歯、臼歯の方へ移動して磨きます。愛犬の様子を見ながら、磨く時間を少しずつ長くしていきましょう。

ブラッシング方法

<歯と歯肉の間・歯と歯の間を磨く方法>

歯ブラシの毛先は歯に対して約45度の角度。歯と歯肉の間の歯肉溝に毛先を入れるイメージです。

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

<歯の面を磨く方法>

歯ブラシを歯に垂直に当てて磨きます。

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

☆ここまでできたご家族への宿題

愛犬のデンタルケアレッスン
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

5秒磨くことができたら、次の歯を磨く練習をしましょう。歯ブラシで十分に磨けるようになるまでは、デンタルシートを併用してください。

  • 歯ブラシを使って、切歯(前歯)→犬歯→臼歯(奥歯)の順番で磨く練習をする。
  • 歯の表面をしっかりと磨けるようになったら、歯の裏面も少しずつ磨けるように練習する。