三人三様の捜査の結果、最終的にはイヴとヴィラネルが手を組んで、トゥエルブ黒幕に挑むことになりますが、要は、私の優先順位1)’思い込んだら命がけ’女のうち誰が死ぬのか?が、もっとも興味ある点です。サイコパスは善悪の基準もありませんし、逆境を乗り切るためには汚い手を使う事も朝飯前ですから、生き残りを掛けた勝負には強い筈。最初は、ヴィラネルが生き残り、イヴとキャロリンが一巻の終わり!かな?と思いました。しかし、どう考えても一筋縄では行かないキャロリンに最後が訪れるとは思えません。ドラマのタイトル通り、イヴが死ぬ?とも仮定してみましたが、私が行き着いた結末は、生まれつきではないとしても、幼い頃から叩き込まれたサイコパスをまともな人間に戻す事など不可能なので、ヴィラネルが本当に改心したと証明したいのなら、イヴを守って死ぬしかないのでは?と思いました。4月10日、コライダー・エンタメサイトで、私の想像が当たらずも遠からずだったことを、ニールが明かしています。
3)イタチごっこを繰り返してきたイヴとヴィラネルの関係の行く末は、あの手この手で二人が真摯に向き合うチャンスというチャンスを叩き壊し、最後の最後まで引き延ばした為、気の抜けた炭酸飲料のような感じでした。「風の勇士 ポルダーク」(2015〜19年)の最終シーズン同様、今シーズン新たに加わったどうでも良い(失礼ですが)キャラたちに時間を割き過ぎて、肝心のイヴとヴィラネルの関係は、完全に最終話まで引き延ばされました。二人の摩訶不思議な関係をほとんど理解できない私は、今シーズン第一話から、二人が駄目元を承知で暮らし始め、同類になったからにはと、コンビを組んで必殺仕置き人になって欲しかったと思うのですが. . .尤も、とても美しい終わり方だったと絶賛するファンもいますから、例によって例の如く私はメジャーではないからかも知れませんね?
サイコパスと言えば、ヴィラネル並みの冷酷、無慈悲、良心/恐怖心/罪悪感の欠如を露わにして治療を受けていた、コンスタンティンの愛娘イリーナ(ユリ・ラゴディンスキー)の出番を首を長くして待っていましたが、電話口でエレーヌにリクルートされ、「トゥエルブ」の刺客になったことを父親に告げるだけに終わってしまいました。コンスタンティンが最も恐れていた結果になった訳です。この親にしてこの子ありと言うではありませんか?あの環境で育ったら、ヴィラネルの二の舞になるのは当然です。
次に気になる2)「トゥエルブ」の黒幕は誰なのか?が、明らかになったかどうかは(3回見直したにも関わらず)疑問です。要は、1979年、ベルリンで発足したアナキスト組織を「トゥエルブ」と名付けたのも、幹部として親玉ヨハン(シギ・インヴァーソン)=現在ラーズ(インヴァー・シガードソン)に手を貸したのも、ヒッピー風ジャニス=キャロリン(二重スパイ)だったと判明します。そして、組織に入り込んでいたもう一人の二重スパイ(ドイツ人と偽ってロシアから派遣された)カール(ルイス・ボドゥニア・アンダーセン)=お馴染みコンスタンティンです。身元がバレそうになって、ジャニスとカールが消した筈のヨハンと、ハヴァナでバッタリ出くわしたキャロリンの仰天振りは半端ではありません。それでも、ケニー暗殺は誰の差し金だったのかは謎のまま。そして、最終回で生き残ったキャロリンは、元々「トゥエルブ」の黒幕だったのか?ラース死後に手に入れた黒い手帳を手掛かりに、黒幕の地位を獲得したのか?不明のまま、完となりました。はーっ?!
「カウンターパート」(2017〜19年)シーズン2が、1987年東ドイツの科学者の実験が失敗して、分岐を続けてきた並行次元の起源を探ることに専念し、視聴者が最も知りたかったJK・シモンズが演じる’アルファ’と’プライム’がどのような変化を遂げて行くかが完全に無視され、尻切れトンボ、気の抜けた炭酸飲料のような’完’を迎えた時と同様の印象を受けました。土壇場での軌道修正(retroactive continuity=retconと省略)は、シリーズが抱えている矛盾点を解決するために使われる方法で、前代未聞のクリエイター・リレーが祟ったのでしょうか?キャロリンが謎の組織「トゥエルブ」の歴史や黒幕を知っていたのなら、何故イヴを雇ってヴィラネルを割り出そうと躍起になったのでしょうか?MI6のロシア部長と言う仕事柄、躍起になったフリをしていたとも考えられますが、だったらサイコパス権威を目指す意欲的なイヴを雇うのは得策ではありませんよね?コンスタンティンは、何故、「トゥエルブ」で働いていたのでしょう?ヨハンがラーズと名乗って生きているのなら、先ずはコンスタンティン、次にキャロリンの暗殺を考えなかったのでしょうか?
疑問は次々と湧いてきて、シーズン1〜3を遡って、キャロリンの行動をチェックするしかないのかな〜と思う反面、そんな暇な人がいるのか?私はそんな暇はないので、コアファンのレポートを待つしかありません。4月16日に発表されたニュヨーク・マガジンのヴァルチャー・エンタメサイトは、キャロリンを主人公にしたスピンオフシリーズの企画があるため、このような辻褄の合わない結末となったらしいと報じています。それって、本末転倒ではないですか?ヴィラネルのいない世界など、観たいと思う人がいるのでしょうか?
提供・tvgroove
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