発酵の里として知られる神崎町(こうざきまち)。寺田本家など有名な酒蔵を中心に、町全体に発酵文化が根付いています。この記事ではそんな神崎町でおすすめの観光スポットを15個ご紹介しています。車での訪問はもちろん、ハイキングで散策するのもおすすめです。
神崎町とは
発酵食品の生産が盛んな町
神崎町は、千葉と茨城の県境に位置する小さな町です。利根川沿いの町並みや、一面に広がる畑の景色が美しく、穏やかな時間が流れています。
江戸時代、神崎町は「関東灘」という名称で親しまれていたそうです。醸造文化が盛んな町として知られ、利根川の水運を利用し、清酒や醤油などを江戸に供給していました。
このような歴史を持つ神崎町は、現在も「発酵の里」として賑わっています。特に、毎年3月に開催される「酒蔵まつり」は、町内2軒の蔵元を中心に盛大に行われます。
「なんじゃもんじゃの木」は必見
神崎町のシンボル「なんじゃもんじゃの木」は必見です。町のマスコットキャラクターに「なんじゃもん」がいますが、まさにこの木が名前の由来となっています。
「なんじゃもんじゃの木」は、後述する神崎神社に植わっています。一度火災で焼失していますが、その根元から出た5本の幹が親木を囲み、今では樹高約25メートルにもなります。
水戸黄門こと徳川光圀が、神崎神社を訪れた際「この木は何というもんじゃろうか」と問うたことがきっかけで「なんじゃもんじゃ」と呼ばれるようになったのだとか。ちなみに答えはクスノキです。
ハイキングでの散策がおすすめ
神崎町を観光する際は、時間が許す限りハイキングでの散策がおすすめです。町の見どころがコンパクトにまとまっているので、車で巡るより効率的に楽しめるはずです。
一番ポピュラーなハイキングコースはJR成田線・下総神崎駅からスタートし再び駅まで戻ってくるコースです。本記事でご紹介している観光スポットは、巡る際の順路も兼ねていますので、参考にしてみて下さい。また、神崎町の「まち歩きガイドブック」にもハイキングコースが掲載されています。
ハイキングの所要時間は、4時間程度です。ランチや施設見学時間により前後しますので、終日時間をとっておけば安心してゆっくりと散策を楽しめます。
もちろん時間がそこまでとれない方やお土産をたくさん買い込みたい方は、巡りたいスポットをかいつまんで車でサクッと訪問してもいいですね。お好みに合わせて観光を楽しんでみて下さい。
それではさっそく以下よりおすすめの観光スポットをご紹介していきます!
【1】西の城貝塚
縄文時代初頭に属する、日本で最も古い貝塚の一つ。ヤマトシジミを主体として、タニシ、カワニナ、ハマグリ、オキシジミなどから成る径20メートルの貝塚です。小屋が建てられていて、外から見学するようになっています。
【2】こうざき自然遊歩道
神崎町一帯に広がる田園と、なだらかな丘陵を走り抜ける約2キロメートルの散策路です。【1】でご紹介した「西の城貝塚」駐車場に入口があり、【3】でご紹介する「神宮寺」へと続きます。夏と秋は虫が多いので、服装にご注意ください。
【3】神宮寺
【7】でご紹介する「神崎神社」の別当寺です。地域の方からは「並木観音」の呼び名で親しまれています。江戸時代に建てられた赤い仁王門をくぐり抜け、長い階段を登ると観音堂が見えてきます。山の中に佇む様子が神秘的です。
【4】こうざき天の川公園
長細い形をした、広い敷地の公園です。芝生が整備されていて、池や水溜まりには水鳥たちが生息しています。ところどころ橋が架かっていて、渡れるように工夫してあります。お手洗いやベンチもあるので、ゆっくりと日向ぼっこをするのに気持ちの良い空間です。
【5】道の駅発酵の里こうざき
2015年にオープンした、千葉県内24番目の道の駅です。大きく5つの施設(新鮮市場、コンビニ、情報発信コーナー、発酵市場、レストラン)に分かれています。発酵市場では、全国から幅広く集めた発酵食品を購入することができます。
【6】レストランオリゼ
【5】でご紹介した「道の駅発酵の里こうざき」内にあるレストランです。発酵食品や地元産食材をふんだんに使用したヘルシーなお食事が頂けます。店内はウッドデザインで落ち着いた雰囲気です。「醤油麹の焼き鳥定食(980円)」は、醤油麹がたっぷりとかかっている珍しいお料理でした。
【7】神崎神社
先述した神崎町のシンボル「なんじゃもんじゃの木(クスノキ)」がある神社です。約7,000坪の境内は「神崎の森」と呼ばれ、全域が千葉県の天然記念物に指定されています。交通、産業守護の神として信仰されています。長い階段を登った先に広がる、深い森が見どころです。