支出を抑えたいと思った時、保険の見直しをする方はとても多いのですが、言い換えればそれだけ間違った保険選びをしていた人が多いということでもあります。保険は、若いうちは数千円から加入できますが、長い目で見ると住宅の次に大きな買い物になります。今回は今すぐ保険契約を見直した方がいい人の特徴を3つご紹介します。

特徴1. 保険は人に勧められたから入っている

(写真=PIXTA)

後になって保険の見直しを大幅にする方で一番多いのが、人に勧められるまま保険に入ってしまったパターンです。これは保険の営業マンや職場の人だけではなく、親戚や仲のいい友人に勧められた場合にも当てはまります。

もちろんこういった人たちは全員が全員保険を売りたくて勧めたわけではなく、中には本人のためを思ってアドバイスしている方もいます。ただし、それが本当に本人にとってぴったりの保険になっているかは別問題。心配だからこそ過剰な保険を勧めることもあるので、心当たりのある人は保険を確認してみましょう。

特徴2. どんな保険に入っているか内容がわかっていない

(写真=PIXTA)

実際に思っていた保障と違うことも

自分の加入している保険で何が保障されるのか、きちんと把握できているでしょうか。人に勧められて保険に入った人もそうですが、実際自分がどんな保険に入っているのか、見直しを考えるまでよくわかっていなかったという人は多いものです。

3,000万円が一生保障される保険だと思っていたのに、実際は60歳以降になると200万円しか保障されない保険だったとか、値段が安い医療保険と思っていたのに、5年後に保険料が跳ね上がるということもあります。

保険はシンプルなものを組み合わせよう

保険だけではなく、金融商品全般を扱うときに言えることですが、中身がよくわからないものは買わない方が賢明です。例えば、利率変動型積立終身保険や外貨建個人年金保険など、名前も長く用語もわかりづらい保険に関しては、中身をしっかり理解して契約している人は少ないのではないでしょうか。65歳までの定期保険や、シンプルな終身医療保険など、わかりやすく必要なものだけ入るようにしましょう。

また、特約などをいろいろつけた方がお得に思えますが、特約は主契約を解約すると無くなります。死亡保障だけ、医療保障だけという商品を組み合わせた方が管理しやすく、また変更もしやすいものです。あくまで自分が理解できる商品を組み合わせることがポイントです。

特徴3. 保険料を払うために赤字になることがある

(写真=PIXTA)

その保障手厚すぎない?

無駄遣いをしているようには見えないのに家計が赤字の方に多い特徴として、1番多いのは家賃(または住宅ローン)が高すぎること、そして2番目が保険料、特に貯蓄タイプの保険にかかるお金を払いすぎていることです。心当たりのある人は、加入している保険の保障が手厚すぎるかもしれません。

保険はあくまで「もしもの時の備え」

将来のすべてのリスクに備えることができたら確かに安心ですが、家計には限りがあるので、備えるものと諦めるものを選ばなければなりません。また、保険はあくまで万が一の時の備え。何も起こらない日常に使うお金もそれ以上に大切です。保険料は月々の手取りの4%から多くても6%に収まっていることが理想です。

保険はパソコンや車より大きな買い物!

(写真=PIXTA)

2018年12月に生命保険文化センターが発表した「生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯の平均年間払込保険料(個人年金保険を含む)は38万2,000円でした。つまり、保険は30年加入すると1,000万円を超える買い物になります。

今回は保険選びに失敗する人の特徴を3つご紹介しましたが、例えば同じ1,000万円の車を買う場合、人に勧められるものを、よく内容もわからないまま、赤字になってまで買おうとは思わないのではないでしょうか。思い当たった方は今すぐ保険を見直してみましょう。

文・松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所

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