キャンペーン金額の大きさで話題の「PayPay(ペイペイ)」は、スマホアプリを使い、電子マネーやクレジットカードを通じて決済を行うものです。ただ、事前にYahoo! JAPAN ID や銀行口座の登録が必要でチャージできるクレカも限定されるなど、Yahooユーザー以外の人にとってはやや複雑で手間もかかります。登録や支払い方法、サービスなどを紹介します。

スマホで完結する「PayPay(ペイペイ)」の仕組み 

(写真=PIXTA)

ソフトバンクとヤフーが出資して展開する「PayPay(ペイペイ)」は、あらかじめスマートフォンにチャージした電子マネーや登録済みのクレジットカードを利用したキャッシュレスサービスです。レジでバーコードやQRコードを読み取るだけで支払うことができ、通常で3%相当のPayPayボーナスが還元されるなどのメリットがあります。

PayPayマークが付いている店舗であれば使うことができ、加盟店も広がっています。個人間の送金機能も整備されているので、友だちと割り勘で支払う時にとても便利です。

ただ、利用するためにはヤフーのアカウント登録をしたり、銀行口座やクレジットカードの設定をしたりと初期設定には少々手間がかかります。チャージ方法や利用条件などもやや複雑ですが、仕組みを理解して慣れてしまえば手軽でお得なサービスといえるでしょう。

支払い方法を選ぶ前に、まずアプリをダウンロードしてアカウント設定を行います。新規登録かYahoo! JAPAN IDを使ったログインのいずれかを選択し、画面の案内に沿って「PayPay(ペイペイ)」の登録を済ませてください。

「PayPay(ペイペイ)」の支払い方法は3種類

(写真=PIXTA)

事前チャージの電子マネー「PayPay(ペイペイ)残高払い」

「PayPay(ペイペイ)」に電子マネーを事前チャージする「PayPay(ペイペイ)残高払い」には、銀行口座または「Yahoo! JAPANカード」からチャージしておく方法があります。銀行口座を登録するにはまずYahoo! JAPAN IDと連携し、インターネットの決済サービス「Yahoo!ウォレット」に専用口座を登録しておくことが前提です。

「Yahoo! JAPANカード」は、事前にクレジットカード会社で設定した「パスワード」 などを入力する本人認証サービス(3Dセキュア)に登録済みということが必須です。直接入力して登録する方法と「Yahoo!ウォレット」の登録情報経由の方法があり、現時点でのチャージ金額上限は通常で合計5万円(過去30日間)となります。 

銀行口座も「Yahoo! JAPANカード」も100円からチャージ可能で、1円単位で支払いに使えます。

「Yahoo!マネー」での支払いも可能

「Yahoo!マネー」はヤフーが提供する電子マネーで、利用するには「PayPay(ペイペイ)」のアカウントとYahoo! JAPAN IDの連携、SMS認証が必要です。「Yahoo!ウォレット」の預金払い用口座やコンビニ、ヤフオクの売上金からチャージできますが、PayPay残高やクレジットカードからはチャージできません。

クレジットカード払いで利用できるのは「VISA」「Mastercard」と一部の「JCB」

事前チャージに使えるのは「Yahoo! JAPANカード」だけですが、クレジットカード払いならば「VISA」と「Mastercard」ブランドが利用できます。また、「Yahoo! JAPANカード」であれば「JCB」も使えます。

「PayPay(ペイペイ)」の支払い方法設定画面から本人認証サービス(3Dセキュア)が設定できるようになり、本人認証後の上限合計金額は通常5 万円(過去30日間)に設定されています。「Yahoo! JAPANカード」からのチャージとは異なり、クレジットカードは本人認証を行わなくても支払いは可能ですが、その場合の上限合計金額は通常5,000円(過去30日間)となります。

クレジットカード支払いを行った場合は、「PayPay(ペイペイ)」のボーナス還元に加え各クレジットカードのポイントが付与されます。

「本人認証設定済み+青いバッジ表示」の人は上限が25万円

「Yahoo! JAPANカード」からの事前チャージもクレジットカード払いも通常は上限5万円(30日間)ですが、利用状況や所定ルールなど特定の条件を満たした人に限り25万円(30日間)まで上がります。アカウントタップ後に表示される画面の「表示名」左隣に「青いバッジ」が付いていることが該当者の目印となるものの、表示条件やルールは開示されていません。

店舗でのスキャン方法は2種類 

(写真=PIXTA)

実店舗で使う時はまず「PayPay(ペイペイ)」で支払うことをレジで伝えてください。支払い方法は2通りで、店舗により異なります。

1つは店舗がレジ付近に提示したQRコードをユーザーがアプリで読み取る「ユーザースキャン方式」です。この場合は会計金額を自分で入力し、店舗スタッフが画面を確認して完了します。

もう1つは「ストアスキャン方式」で、レジでアプリのバーコードやQRコードを提示します。スタッフに読み取ってもらえば支払い終了と、いたって簡単です。

コンビニや飲食店などを中心に「PayPay(ペイペイ)」の加盟店が拡大

(写真=PIXTA)

「PayPay(ペイペイ)」の加盟店も増えており、ローソンやファミリーマートなどセブンイレブン以外の主要コンビニでほぼ使えるようになりました。

ウエルシアやトモズなどのドラッグストア、松屋や魚民などの飲食店、ヤマダ電機やビックカメラなどの家量販店をはじめファッション、交通、旅行会社や宿泊施設まで幅広い業種へと広がっています。利用可能店舗はアプリから確認することができます。

個人間送金ではSNS経由の受け取り用URL機能も付いて便利に

(写真=PIXTA)

友だちとの割り勘などに使える個人間送金機能も付いていて、PayPayアプリのトップからPayPayチャージ残高の送付や受け取りができます。SNSを利用して有効期限が2週間の受け取り用URLを送ることで、電話番号やPayPay IDを知らない相手にも送ることが可能になりました。

ただし、送金できるのはYahoo! JAPANカードやYahoo!ウォレットの預金払い用口座からチャージした金額(PayPayライト)だけで、特典などで付与された金額(PayPayボーナス)は送れません。

利用上限金額や還元率の変動を確認しながらお得に使いこなそう

(写真=PIXTA)

登録などの事前準備には少し労力がかかりますが、設定してしまえば店舗での使い方はとても簡単です。中でもクレジットカード払いは「PayPay(ペイペイ)」ボーナスに加えてポイントも貯まるので、お得感が高い支払い方法ではないでしょうか。

ただ、利用上限金額やキャンペーンボーナス還元率などはかなり頻繁に変更されるため、ホームページで時折チェックしておく必要があります。付与されたボーナス残高の利用期限が短い場合もあるので、無駄にならないように確認しながら使うことをおすすめします。

文・渡辺友絵(ライター・編集者)

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