株式投資がハイリスク・ハイリターンといわれる一方で、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンな投資商品であるといわれます。

だからといって安心とは言い切れません。不動産投資の未経験者がしがちな「不動産投資に関する勘違い」を3つご紹介します。

勘違いその1:購入した後はほったらかしでOK

不動産には物件のメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると物件の価値が下がったり、借り手が決まらなかったりするため、結果として収益を下げることにつながります。

必要なメンテナンスを具体的に見てみましょう。例えば、ガス給湯器の入れ替えなら10万円程度から、キッチンの修繕なら50万円から100万円ほどかかります。

勘違いその2:誰でも頭金ゼロでローンを組める

低金利のこのご時世、頭金なしでローン(フルローン)を組むのは、不動産投資における賢いアイデアの一つです。しかし、誰でもフルローンを組めるわけではありません。

一般社団法人「女性のための快適住まいづくり研究会」が2018年1月に行った「マンション購入に関するアンケート」によれば、頭金100万円未満でマンションを5年以内に購入した女性(20代から60代まで)は16.6%にとどまっていました。

フルローンを受けるための条件として、安定した職業、年収、勤続年数などが複合的に判断されます。また不動産投資ローンは、不動産からの収益によりローン返済が十分可能かどうかも審査されるでしょう。

そのため、物件は苦労を惜しまず十分に吟味することが大切です。

勘違いその3:物件は売ろうと思えばいつでも売れる

物件を売って現金化しなければならない事情が発生しても、不動産は売りたい時に売れるとは限りません。

こちらが売りたい価格で買ってくれる買い手が見つからない場合、泣く泣く購入金額よりもかなり低い価格で売らなければならず、大きな損失を被ってしまうことも……。

リーマンショック後の不動産価格下落時には、このような問題があちこちで発生しました。

不動産投資は勉強が肝心

不動産投資には株式投資や投資信託などにはない魅力があるのも事実です。一方で、それだけにリスクも特殊なので、しっかり勉強してから取り組みましょう。

気に入った物件を見つけたら、その不動産の販売を行っている数社から価格や条件を聞いてみるのも勉強になるでしょう。

文・山根ゆずか(ライター・ヨガインストラクター・元外資系金融営業)

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