「貯蓄から投資へ」というスローガンを政府が掲げて数年たち、その間にNISAやiDeCoなどいくつもの金融サービスが拡充されました。このような経緯の中で、少しずつ投資への興味が湧いてきた人も多いことでしょう。景気が良いときはいいのですが、今回の新型コロナウイルスのような事態が発生すると、投資初心者ほどパニックになりやすいもの。

そこで今回は、コロナ禍で起きた株式投資の失敗エピソードを紹介していきます。

最初は良かったのに……売るタイミングを逃して損をした

(写真=PIXTA)

Aさん(30代女性/事務職)は投資初心者ということもあり、大手企業数社の株式を合計100万円弱購入しました。利益が出れば売却して違う株式を買う予定でしたが、「もう少し持っておこう」と思うたびに値上がりしたようです。

半年たつと、購入当初より15%ほど値上がりしていました。その後も「まだ上がるかも」と持っていたところ、コロナ相場で軒並み下落してしまいます。一時は購入時より値下がりして、マイナスになりました。ただその時点で売却もしなかったので、最近は購入時くらいまで戻してきたようです。

「〇円になったら売る」と事前に決めておくと、タイミングを逃さずにすむので、良いかもしれませんね。

買おうと思ったのに買えずじまい

(写真=PIXTA)

Bさん(20代女性/営業職)は、株式投資のために勉強をしていました。そんな中、新型コロナで世間が騒がれ、多くの株式が値下げします。「だいぶ値下がりしたので、これは買い時だ」と思い口座開設しましたが、「もう少し下がるだろう」と予測していたので、後日購入するために入金だけ済ませておいたそうです。

そしてニュースやチャートを見るほど、「まだ下がるのでは」と思い、買わずにいたところ、あっという間にコロナ発生直後と同じくらいまで株価が戻ってきてしまい、買えずじまいになったそうです。

株式を購入する場合にも「〇円になったら買う」と決めておくと買いやすいかもしれません。

損切りしたら上がってきた

(写真=PIXTA)

Cさん(30代女性/公務員)は、これまでコツコツ貯金をしながら手堅く株式投資もしていました。

しかし、2月末から保有株式が軒並み下落。どんどん資産が減っていくのが怖くなってしまい、損を覚悟ですべて売却しました。すると少しずつ株価が上昇していきます。今では「どうしてあのとき我慢できなかったのか」と、後悔ばかりしているそうです。

どういった原因で株価が下がったのかなど総合的に判断すると、本当に売り時なのかを判断できるでしょう。