世の中には「お金で買えない幸せ」があるのは事実ですが、「幸せだとお金が増える」ことを立証する数々の調査結果が報告されています。「自分は幸せだと思っているが、お金が増えない」と感じている人は、無意識のうちにお金の増える仕組みにブロックをかけている可能性も。お金が増える生活に変えていくポイントをご紹介します。

幸せだとお金が増える仕組み

幸せだとお金が増える仕組みは、

“幸福感がもたらす自己肯定感”がお金を増やすチャンスを積極的に作る

自ら努力することでそのチャンスを活かすことができる

という「正のサイクル」によるものです。幸せな人にはお金を呼び寄せる、以下の3つの特徴があります。

1. ポジティブ思考がプラスの結果をもたらす

幸せな人はポジティブ思考の持ち主が多く、何事に対しても前向きなアプローチをとる傾向が見られます。

失敗を恐れず新しいことに積極的に挑戦したり、問題の解決に取り組んだりするため、さまざまなチャンスや経験に恵まれます。それらを自分の成長に活かすことにより、仕事や学業、プライベートに『プラスの結果』となって反映されるのです。

ここでいうプラスの結果とは、生産性や創造性の向上から信頼関係の構築まで、広範囲にわたります。ポジティブ心理学の立場から、アメリカの作家、ショーン・エイカー氏は、脳がポジティブな時は生産性や創造性、知性に磨きがかかり、ネガティブな時よりも生産性が31%向上すると主張しています。

また、英ワーウィック大学の経済学者アンドリュー・オズワルド教授らが700人を対象に実施した調査からは「幸福感が生産性を約12%向上させる」との結果が報告されています。つまり、数々のプラスの結果が積み重なることで将来的に昇進や昇給につながり、お金がどんどん増えるというわけです。

2. 自己投資でお金を増やす

幸せな人は、有益な自己投資を怠りません。自分への投資が、経済的・精神的な利益を生むことを知っているためです。

自己投資というと資格の取得や習い事、セミナーへの参加などをイメージするかも知れませんが、必ずしもお金や時間をたくさん費やす必要はありません。世の中で起こっていることを知るために新聞を読んだりニュースを見たり、関心のある分野についての専門知識を得るために本を読むのも立派な自己投資といえます。

有益な自己投資とは、自分を成長させる糧となるものであり、今すぐではなくとも将来役立つ知識や教養、経験を得ることを目的とします。より確実にお金を増やすための自己投資をしたいのであれば、投資や資産運用、ビジネス分野について学ぶのもひとつの案でしょう。

3. お金を賢く管理する

幸せな人は、お金を賢く使い、増やす方法を学んでいます。浪費や衝動買いの要因のひとつとしてストレスが挙げられますが、精神的に安定している人はストレスが溜まりにくいため、無駄な出費もありません。自分が現在所有しているもので満足し、計画的にお金を使い、自分の目標達成に向けて投資や貯蓄をします。

お金を賢く管理することで借り入れなど経済的なストレスがなくなるため、さらに精神的に安定し、幸福感がより高くなるでしょう。

幸せになるために必要な金額は?

それでは所得や資産に関係なく、幸せならばだれでもお金を増やせるのでしょうか。「幸せになるためには、一定の金額が必要」という、興味深い調査結果が報告されています。

米インディアナ州パデュー大学の大学院研究助手であるアンドリュー・ジェブ氏らが2017年に発表した研究結果からは、人生で充実感が得られる世帯収入は平均9.5万米ドル(約988万円)、精神的な安定を得る世帯収入は平均6~7.5万米ドル(約624~780万円)であることが明らかになっています。
*1米ドル=104円