ECサイト運営などのインターネットサービスを展開し、独自の経済圏を構築しているIT大手の「楽天株式会社」(以降「楽天」)。多くの人が勤めたいと思う企業の年収はいくらなのか、最新の有価証券報告書から従業員の年間給与を紹介します。

有価証券報告書とは?

日本証券業協会によれば、有価証券報告書とは「会社の概況から事業や設備の状況、財務状況まで多岐にわたる情報が盛り込まれている報告書のこと」とあります。子会社を保有している企業の場合、連結決算と単体決算に分けて利益などが表示されています。単体はその企業のみの損失や利益などの数字、連結は子会社や関連会社も含めた数字です。

子会社の経営状況は少なからず親会社に影響しますので、現在は日本を含め世界的に連結決算の数字が重要視されています。有価証券報告書は、企業活動の過去・現在・未来を、数値で可能な限り客観的に表現している書類です。就職・転職活動の際は必ず目を通し、その企業がどのような経営目標や長期的な計画を持って事業をしているのかを確認して、応募するかどうかを検討しましょう。

有価証券報告書の内容は、採用面接時にも役立ちますので、面接前には読み込んでおきたいものです。

楽天の平均年間給与は約720万円

楽天の平均年間給与は720万349円です。また、平均年齢は34.4歳で平均勤続年数は4.7年であることが分かります。(2018年12月31日現在における提出会社単体の数字)子会社を含めた連結ベースで売上高を見てみると、2014年12月期は約5,985億円でしたが、2018年12月期は約1兆1,014億円と順調に伸びています。

セグメントごとの販売高を連結ベースで見てみると、インターネットサービス関連は前年同期比15.9%、楽天カードなどFinTech関連は前年同期比23.3%と特にFinTech関連の伸びが良い状態でした。また、得た利益を新しいビジネスモデルの開拓に投資していることも記載されており、常に新しいビジネスを模索している様子がうかがえます。